第106回
「そのType-C充電遅くない?」eMarkerも読める激安USBテスター「KWS-X1」があれば、遅さの原因がわかるかも【レビュー】
2025年11月17日 18時00分更新
電圧や電流を適切に切り替え、高速充電を可能とする「USB PD」。スマホやタブレット、ノートPCはもちろんのこと、ディスプレーなどの周辺機器まで、多くの機器を同じ充電器で動かせるようになるという、大変便利な規格です。
●Type-Cケーブルにまつわるトラブルは多い
しかしその半面、勝手に調整されてしまうため、期待とは違う動作をしていることがしばしばあります。同じ充電器にノートPCとスマホ、タブレットを接続して充電していたら、ノートPCだけ充電されていなかった……とか、高速充電のハズが5V充電になっていた……とかですね。さらに、PD非対応で電源しか配線されていないようなデバイスには、5Vすら供給してくれません。このように、知らなければ「なんで!?」となってしまう動作がいくつもあります。
トラブルの原因になりやすいのが、USB PDで使われるType-Cケーブルは、見た目で対応規格の判断がしづらいこと。外付けSSDへのファイルコピーが妙に遅いなと思ったら、USB 2.0ケーブルだった……なんていう罠はよくあります。
また、60Wを超える電力を供給したい場合、eMarkerが内蔵されたケーブルを使う必要があります。しかし、このeMarkerが内蔵されているかは見た目でわからない製品が大半。ひどいものになると、「100W対応」などとパッケージに書いておきながらeMarkerがなく、60Wまでしか使えないという詐欺のような商品すらあります。
電力表示機能付きのケーブルを使えば、期待通りの給電がされているのかある程度わかるでしょう。しかし、多くの製品にあるのはワット数表示だけ。見たいのは、電圧や電流なんですってば。
●USBチェッカー、見るのは電力だけ?
こんなときに便利なのが、「USB電力計」(USBテスター、USBチェッカーとも)。電圧や電流がひと目でわかるうえ、1000円前後で買えるため、普段から活用している人も多いことでしょう。
ただし、わかるのはあくまで電力に関するものだけです。ケーブルの対応規格何か、eMarkerがあるのかどうかまでは判断できません。
こういったケーブルの詳細を調査するには、「AVHzY CT-3」や「FNIRSI FNB58」のような高機能モデル、または、以前紹介した「USB CABLE CHECKER3」のようなケーブルチェックに特化したデバイスを使うのが確実です。(関連記事:最高かよ! USBのケーブルやポートの正体を暴ける「USB CABLE CHECKER3」)
問題があるとすれば、こういった高機能なデバイスは1万円前後と価格が高いこと。できることなら、もっと安く手に入るものが欲しいですよね。
そんな願いをかなえてくれるのが、KOWSIの「KWS-X1」という製品。Amazonのマケプレだと2500円を超えていますが、アリエクだと1500円以下で買えることも珍しくないという、価格の安さが魅力です。それでいて、eMarkerや各種高速充電のチェック機能を備えているという、多機能なモデルになっています。
今回はそんなKWS-X1について紹介していきましょう。
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