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SerialTec Japan「Panoplia Powered by msi R7B65507TPM3D」レビュー

重装歩兵の完全武装というカッコいい名を持つゲーミングPCを知ってる?安心の国内製造、国内サポートで信頼性も抜群だ!

2025年11月14日 13時30分更新

文● 石川ひさよし 編集●三宅/ASCII
提供: エムエスアイコンピュータージャパン

 今回紹介するのは「Panoplia Powered by msi R7B65507TPM3D」というPC。「Panoplia」の意味は重装歩兵の完全な武装を指す言葉。そして「Powered by msi」とあるようにMSIパーツを中心に構成されたPCだ。「Panoplia」はSerialTec Japanの製品で、ビックカメラやヨドバシカメラなど家電量販店のほか、キヤノンマーケティングジャパンでも取り扱っている。ペックの異なるいくつかモデルがあるが構成は決まっている完成PCという扱いだが、PCショップでも入手できるMSI製パーツを軸に組み立てられているため見た目は自作PCそのもの。MSI製パーツが軸というところでデザイン的には統一感ある製品だ。

 また、国内製造、国内サポートもウリにしている。前者は信頼性、丁寧さで推しとなるが、後者も自作PCユーザーからすれば大きな推しだ。一般的な自作PCの場合は各ショップ、各パーツメーカーとバラバラの対応になるところ、「Panoplia」は窓口が一本化されているので、BTOパソコンやショップブランドPCに近いと言える。自作PCがいいなと思いつつも、組み立てる時間がない、ガサツで細かな作業は苦手、管理負担を軽減したい……と決断できずにいる方の背中をポンっと後押ししてくれるのが「Panoplia」だ。

 その上でポイントとなるのが「Powered by msi」。ここが真のウリとなる。一般的には、数多のパーツの中から望みのスペックのものを~とか、コスパのよいパーツをかき集めて~とか言ったほうがこうした完成PCの魅力だが、MSI製品を軸に構成するといったことがさらに大きなメリットを生むといったところを製品ベースで見ていきたい。

「Powered by msi」のMSIパーツを見てみよう

 まずは「Powered by msi」について説明しよう。「Powered by msi」はMSIがパートナー企業とともにR&Dを進め、動作検証プロセスを経た上で製造される製品に付与されるブランディングとされる。Intel InsideやUltrabook的なマーケティングブランドではあるが、肝心なのは共同開発、動作検証プロセスの部分だ。

MSIとパートナー企業で共同開発したモデルに付与される「Powered by msi」ロゴ

 そもそもMSIはマザーボード、ビデオカードを始めとするパーツ開発メーカーだ。そしてその製品数も膨大なことから技術的な蓄積はほかを圧倒している。さらに開発段階での検証だけでなく、メモリのような相性の生じやすいパーツについては製品化後も独自に検証している。そのメーカーが共同開発、動作検証するというのだから「パーツ選択」と「その組み合わせでの動作」という部分の安心感は厚い。

各種パーツのサポートリストのように、MSIでは製品化後もパーツの動作確認をしておりそのノウハウが「Powered by msi」製品開発にも活される

「Powered by msi」ではMSI製品を採用していることが根本の条件だ。マザーボード、ビデオカード、電源、CPUクーラー、ケース、SSD……といったMSI製パーツの中から、MSI製品の採用数に応じEssential、Advanced、Ultimateと3つのグレードが設定されている。最小ではマザーボード+そのほかのMSI製品がひとつ、最大では6つ(上記で挙げたすべて)のMSI製品で構成されるといった具合だ。また、「Powered by msi」のパートナーはここで紹介するSerialTec Japan「Panoplia」のほか、大手PCパーツショップやBTOパソコンメーカーなど執筆時点で7社が名を連ねている。パフォーマンスや見た目の選択肢も幅広い。

 今回の「Panoplia Powered by msi R7B65507TPM3D」は、「Panoplia Powered by msi」シリーズ中の1モデルだ。Ryzen 7 7800X3DにGeForce RTX 5070 Tiを組み合わせておりシリーズ中では上位モデルにあたる。シリーズにはほかにRyzen 7 7700&GeForce RTX 5060/5060 Tiといったモデルもある。それでは「Panoplia Powered by msi R7B65507TPM3D」のパーツ構成を紹介しつつ採用されているMSI製品をチェックしたい。

Panoplia Powered by msi R7B65507TPM3D
OS Windows 11 Home
CPU AMD Ryzen 7 7800X3D
CPUクーラー JONSBO CR-1400 EVO BLACK
MB MSI B650 GAMING PLUS WIFI
グラフィック MSI GeForce RTX 5070 Ti 16G SHADOW 3X OC
メモリ 16GB×2
SSD 1TB
ケース MSI MAG FORGE 100M
電源 MSI MAG A850GL PCIE5
実売価格 42万6000円前後

 まずは当然マザーボード。AMD B650チップセットを採用するATXマザーボード「B650 GAMING PLUS WIFI」が採用されている。メモリは4スロット、拡張スロット3本というのは一見少なく見えるが、下2本はともにビデオカードの占有されない位置なのでゲーミングPCでも問題なく拡張カードが挿せるという点での最大数と言える。

MSI B650 GAMING PLUS WIFIマザーボード

 また、VRMヒートシンクは大型で、下にある電源回路を冷却する。12+2+1フェーズという数はRyzen CPUに供給する電力という点では十分な数で、その横の2系統EPS12Vとともに電力設計には余裕がある。また、M.2スロット上のヒートシンク「M.2 Shield Frozr」がSSDを冷却する。

実際に搭載されているB650 GAMING PLUS WIFI

 ゲーミングマザーボードとしては比較的安価なグレードであるが、USBは背面8ポート、前面3ポート。「Panoplia Powered by msi R7B65507TPM3D」では前面2ポート仕様になるが数としては十分だろう。背面USB Type-Cは20Gbpsに対応している。ほか、ネットワークは有線が2.5GbE、無線がWi-Fi 6Eといった仕様だ。

USB Type-C(20Gbps)をはじめ、十分な端子の種類と数を備えている。また、BIOS更新を行うFlash BIOSボタンなども便利

 次にビデオカード。「GeForce RTX 5070 Ti 16G SHADOW 3X OC」が採用されている。GeForce RTX 5070 Tiを採用しつつOCで性能を高めたモデルだ。トリプルファン仕様で冷却性能も高めている。SHADOWという製品シリーズはパフォーマンス特化型ということであまりハデさはない。装着時のサイドビューがとくにシンプルな印象で、クリアサイドパネルから透ける内部をシックにまとめている印象だ。

トリプルファンを搭載するMSI GeForce RTX 5070 Ti 16G SHADOW 3X OC

裏面はバックプレートで補強されている。後部は開口部があり表面のファンからの風がここを抜ける

おもに目にすることになる側面はシンプルかつ冷却性能重視のデザイン

 GeForce RTX 5070 TiのパフォーマンスレンジはWQHDなら最高高画質設定、4KもAAAタイトルで標準〜高画質設定、ただしかなり多くのタイトルが最高画質で楽しめるだろうところだ。フルHDを卒業しその上の解像度、かつ高画質で楽しみたい方向けの選択になるだろう。

製品デフォルトではGPUクロックが2295MHz、ブースト2482MHz。統合ユーティリティのMSI CenterからExtreme Performanceを選択することでブースト2497MHzになる

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