ドライバーでネジを回すときに便利なのが、先端が磁気を帯びていること。外したネジが転がり落ちず、先端にくっついたまま手元に引き出せるのがメリットです。もちろんこの逆に、ネジをドライバー先端にセットして、狙った位置までネジを誘導するのも簡単。とくに、奥まった位置のネジを扱う際に重宝することでしょう。
しかし、この磁気がアダになることもあります。
とくに小さなネジでは厄介で、ドライバーの先にセットしてネジ穴に挿し込もうとしても、たどり着くまでに周囲にくっついてしまい、なかなかネジ穴に入らない……なんてことがあります。
●ピンセットもNG? うっかり着磁の落とし穴
中でも問題となるのが、機械時計。ドライバーの磁気でネジや周囲を着磁させてしまうと、それが歯車や脱進機に影響を及ぼし、時間の進みがずれてしまうことも。せっかく整備しているのに、むしろ悪影響を与えるようでは意味がないですよね。
こういったことはドライバーに限らず、ピンセットでも起こりがち。しかも困るのが、一度着磁すると、放っておくだけでは消えてくれないことです。ドライバーの着磁に使うマグネタイザーを使うというのが定番だと思いますが、磁気を弱めることはできても、消し去るのはかなり困難です。
こういった、磁気を帯びてしまった工具、部品の消磁に活躍してくれるのが、電気を使った消磁器(磁気抜き)です。
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