MSI「Katana」シリーズレビュー
いつでも「非常に快適」プレイ! Core i9/i7とRTX 5070/5060搭載なのにこの価格、いま選ぶべきゲーミングノートPCを教えます
2025年11月13日 12時30分更新
GPUの違いによる3DCG性能の差はわずか
さっそく、どの程度の実力なのか、各種ベンチマークテストを行った。今回お借りしたモデルは、Core i9 に RTX 5070 Laptop GPUを搭載したハイスペックな「Katana-15-HX-B14WGK-0951JP」とRTX 5060 Laptop GPUを搭載したミドルクラスの「Katana-17-HX-B14WFK-5060JP」だ。計測は、電源を接続した状態で、電源の設定を「最適なパフォーマンス」に、「MSI Center」アプリでシステム設定を最適化する「MSI AI Engine」をオンにした状態で計測している。
まずは、CPUの性能を測る「Cinebench 2024」から。「Katana 15 HX B14W」はマルチコアが1512pts、シングルコアが126ptsであるのに対し、「Katana 17 HX B14W」はマルチコア875pts、シングルコアが118ptsとマルチコアは半分程度の性能に留まった。コア数とスレッド数の違いによって、これだけの差が生まれている。
では、アプリの性能を測る「PCMark 10」はどうだろうか。「Katana 15 HX B14W」は7850、「Katana 17 HX B14W」は7341と、Cinebenchほどの差はつかず、クリエイティブ系も十分こなせる性能だ。
続いて、3DCG性能を測る「3DMark」は、DirectX11系の「Fire Strike」「Fire Strike Extreme」「Fire Strike Ultra」、DirectX12系の「Time Spy」「Time Spy Extreme」「Steel Nomad」、レイトレーシング系の「Solar Bay Extreme」「Port Royal」「Speed Way」を実行した。
結果は、RTX 5070 Laptop GPUとRTX 5060 Laptop GPUの性能差となるが、スコア値としては、Fire Strikeだけ逆転現象が起きているが、そのほかは順当でRTX 5070 Laptop GPUのほうが性能は高いが、CPUほどの差はない。この結果を見ると、CPUとGPUどちらが高い性能を選ぶべきか考えたとき、CPUの性能が高いほうがいいかもしれない。
ゲームのベンチマークテストも行った。まず「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク Ver. 1.1」を実行したところ、グラフィックの設定「最高品質」のフルHDであれば、どちらの製品でも「非常に快適」評価なので、余裕を持ってプレイできるだろう。「Katana 15 HX B14W」はWQHDで「最高品質」だと「とても快適」評価となるが、「高品質(ノートPC)」だと「非常に快適」評価なので、WQHDでプレイしても十分楽しめるはずだ。
もう1つ、「ストリートファイター 6 ベンチマーク」を実行したが、グラフィックス設定を「HIGHEST」設定でプレイしてもスコア100で「快適」評価だった。フレームレート重視な格闘ゲームだが、60fpsレベルなら余裕で美麗なグラフィックスで対戦できる。
ハイスペックなモデルでも25万円台の高コスパ
今回紹介したハイスペックな「Katana-15-HX-B14WGK-0951JP」は25万9800円、ミドルレンジの「Katana-17-HX-B14WFK-5060JP」は27万9800円。17インチのほうが、サイズが大きい分、割高になっているが、画面サイズが2インチ違うと見え方はかなり違ってくる。今回はフルHD解像度のモデルだったが、WQHD解像度だと15インチよりは余裕があり、見やすくて作業領域も広くなる。また、WQHDモデルだと240Hzのリフレッシュレートになるため、より滑らかな映像でプレイできる。
どちらを選ぶべきかは、プレイするゲームの種類や用途によって変わってくる。ゲームだけでなくクリエイティブな作業にも使いたいと言うのであれば、ハイスペックな構成が選択できる「Katana 15 HX B14Wシリーズ」を。FPSのようなリフレッシュレートの高さを要求したり、ストラテジー系で画面が広く、見やすさを優先したいのであれば、「Katana 17 HX B14Wシリーズ」のWQHDモデルをオススメしたい。GPUの違いによる性能差はあまりないので、予算に合わせた構成を選んでもプレイできるゲームに違いはないはず。ただ、「Katana 17 HX B14Wシリーズ」は、選択するGPUによって解像度とリフレッシュレートが変わってくるので、注意したい。
コスパのいいKatanaシリーズは、ゲーミングノートPC初心者はもちろん、中級以上やちょっとしたクリエイティブな作業も考えている人に検討してほしい製品だ。
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