2025年10月22日、ヤマハは10Gbps対応のL3スイッチ2機種、L2スイッチ2機種を発表した。従来機種に比べて10Gbpsのポート密度を向上させ、100/25Gbpsでの伝送も可能になり、無線LANやサーバー、NASなどの大容量化に対応。また、ProAV向けの機能も強化し、リアルタイムでの音声や映像メディアの伝送を実現する。
新たに発表されたL3スイッチはスタンダードL3スイッチの「SWX3220-30MC」とSFP+多ポート版の「SWX3220-30TC」の2機種。SWX3220-30MCは、10GbE×24ポート、SFP28(25Gbps)×4ポート、SWX3220-30TCは10GbE×4ポート、SFP+×20ポート、SFP28(25Gbps)×4ポートという構成になる。10GbE×16ポートだった従来機種(SWX3220-16MT)に比べ、ポート密度を向上。アップリンクポートとして新たにSFP28の25Gbpsポートを搭載し、QSFP28(25Gbps×4)による100Gbps伝送にも対応した。スタックによる最大2台の本体冗長化にも対応する。
SWX3220-30MCとSWX3220-30TCはともにホットスワップ(括線抜差)での交換が可能な冗長電源にも対応し、高い耐障害性を実現。また、ソフトウェア的にはRIP、OPSFに加え、BGP4+に対応し、追加ライセンスなしで利用できる。
L2スイッチは、インテリジェントスイッチの「SWX2320-30MC」とPoE対応の「SWX2322P-30MC」の2機種。両者とも10GbE×24ポート + SFP28(25Gbps)×4ポートの構成で、L3スイッチと同じくQSFP(25Gbps×4)による100Gbpsの伝送も可能となる。PoE対応モデルのSWX2322P-30MCは90W/ポートでの給電が可能。装置単体でも720Wの給電能力を有しており、多台数のWi-Fi 7対応のアクセスポイントの接続にも最適だという。
また、今回発表された4機種はAV over IPと言われるProAV向け機能も強化。L2スイッチの2機種はPTPv2 TC (Transparent Clock)、L3スイッチの2機種ではPTPv2 TCに加えてPTP BC (Boundary Clock) に対応し、高精度な時刻同期を実現する。
また、GUIから簡単にProAVプロファイルを設定可能でき、Dante、NDI、SDVoEに加え、新たにIPMX、SMPTE ST2110にファームウェアで対応。背面のディップスイッチによる物理的な設定も可能になる。
新機種の投入とともに、クラウド型のネットワーク機器管理サービス「YNO(Yamaha Network Organizer)」ではルーター、無線LANアクセスポイントに加え、スイッチの管理も可能になる。ファームウェアの一括更新、Web GUIをリモートから利用できるGUI Forwarder、アラーム通知などがヤマハスイッチでサポートされる予定。
希望小売価格(税込)は、SWX3220-30MCが137万5000円、SWX3220-30TCsが115万5000円、SWX2322P-30MCが137万5000円、SWX2320-30MCが115万5000円。電源ユニットやSFP28モジュール、アクティブオプティカルケーブルもあわせてオプションとして提供される。
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