日本人はSNSをどのように使い分けているのか?
情報収集のX、暇つぶしのTikTok、有名人・知人の動向はインスタ
2025年10月21日 09時30分更新
若者にはX、インスタ、TikTokが人気
さまざまなSNSが使われているが、それぞれどのように使い分けられているのか。NTTドコモ モバイル社会研究所の「2025年 一般向けモバイル動向調査」(2025年1月)を見ていこう。
SNSの利用率を性年代別に見ると、各世代で男性はX、女性はInstagramの利用率が高かった。一方、男性60代以上では、Facebookの利用率もXと同程度の33%だった。X、Instagram、TikTokは10~20代の利用率が最も高く、年代が上がるにつれて利用率は下がった。一方、Facebookは10~20代の若い世代の利用率が最も低い。
情報収集のX、暇つぶしのTikTok、有名人・知人の動向はインスタ
それぞれのSNSを利用している人たちに、そのSNSの使い方も聞いている。
X、Instagram、TikTokは「暇つぶし」の利用も多く、特にTikTokは、最も多い使い方が「暇つぶし」となっていた。それ以外では、Xは比較的まんべんなく使われており、なかでも「ニュース情報(報道情報)を収集する」と「世間で話題になっているモノ・コトを把握する」はほかのSNSに比べ10ポイント以上高くなった。
一方、Instagramは「有名人・知人の動向把握」がそれぞれ約3割と、人の動向を把握する使い方が多かった。Facebookは「知人の状況把握」のみがほかのSNSより高く、主に知人の動向把握に使われている傾向があった。
まとめると、まずTikTokはショート動画が娯楽的に見られており、主に暇つぶしに使われている。Xは一方向フォローが可能であり、情報の収集に向いている。
Instagramは若者の間ではメインのSNSとなっており、有名人の利用も多いため、人の動向を把握するのに使われている。Facebookはフォロー申請を許可してつながる仕組みがあり、知り合い同士でつながるSNSのため、知人の状況把握に使われている、というわけだ。
ユーザーは、利用目的によってSNSを使い分けており、性別や年代によっても使い方に違いがある。新しい世代が出てくるとまた変化が見られる可能性があるので、今後も追っていきたい。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『若者はLINEに「。」をつけない 大人のためのSNS講義』(講談社α新書)、『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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