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原点回帰と最先端の融合! EV版「MINI COOPER SE」はクラシックMINIへのオマージュを貫いた進化だ

2025年10月13日 12時00分更新

 最も有名なイギリス車といえば、やはり「MINI」。原点のクラシックから最新型まで、日本でも愛され続けているブランドです。現代のMINIはBMWのブランドで、定番の3ドアハッチバックからSUVまで幅広くラインアップし、ファミリーを形成するまでに成長しました。

 さらに新世代モデルでは、多くのEVが登場しています。今回は、MINIファミリーのド定番モデルをEV化した「MINI COOPER SE」のレポートをお届けします。

MINI

4世代目となるMINIは、ガソリン車とEVの2本立てに

4世代目MINI、ハッチバックはすべて「ミニクーパー」に統一

 約10年ぶりに全面刷新したMINIハッチバックモデルは、2024年3月に3ドアモデルが、同年6月に5ドアが発表されました。新型のトピックは大きく2つ。ひとつが、ハッチバックモデルを「MINI COOPER(ミニクーパー)」と呼ぶようになったこと。従来型までは、MINIのスポーティーグレードに「COOPER」というグレード名が与えられていました。なので、すべてを「ミニクーパー」と呼ぶことができませんでした。

 しかし、新型では安心して「ミニクーパー」と呼べます。これは「ミニクーパー」の名がすっかり定着していること、MINIファミリーの中では、スポーティーな存在であるハッチバックモデルの役割の明確化が狙いと思われます。

MINI

ボンネットを開けて現れたのは、エンジンではなく、電動パワートレイン!

 もうひとつが、EVの追加です。かつて試験的にMINIハッチバックのEVが登場したことはありますが、カタログモデルでは初。新型MINI COOPERの3ドアでは、ガソリン車とEVの選択が可能です。ただ、利便性の高さで人気の5ドアは、ガソリン車に限定されています。

 新型MINI COOPERでは、共通デザインを採用していますが、プラットフォームは別物。EVには、専用のものが使われているため、若干サイズやデザインが異なります。好きな人にはひと目でMINIと分かるデザインなのですが、クルマに詳しい人でないと見分けるのは難しいかもしれません。

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ボディーサイズは同等ですが、ホイールベースが長いことや各部のディテールが異なります

 ボディーサイズは、全長3860×全幅1755×全高1460。ホイールベースは2525mm。エンジン車と比較すると、全長が-15mm、全幅が+30mm、全高が+5mm、ホイールベースが+30mmとなり、全長以外は大きくなっていますが、日本でも扱いやすいサイズ感であることには変わりありません。

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充電口は、右側が普通充電用で左側が急速充電用

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クラシックをオマージュしつつ最先端!
未来感あふれるシンプルなコクピット

 インテリアはエンジン車とEVで共通のデザインとなっており、原点回帰のシンプルな構成に。これはダッシュボード中央の大型メーターパネルが象徴的なクラシックMINIのコクピットデザインを現代的にアレンジしたもの。

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シンプルなデザインのコクピット。もちろん、内容は最先端のものです

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センターディスプレイは、インフォテインメントシステムのタッチスクリーンとメーター機能を兼ね備えています。さらに全車にヘッドアップディスプレイを標準化

 そのため、操作系もシンプル化。スタートボタンとシフトレバー、ハザードスイッチなど最小限のボタン類がディスプレイパネル下に集約されており、そのエリアの操作だけで発進が可能です。

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スタートボタンやシフトレバーなど運転機能の操作を集約したパネル。これもクラシックMINIのオマージュです

後席のゆとりはEVの特典? 実用性が増した居住空間

 居住空間は、ガソリン車同様に4人乗りです。フロントシートはこれまで同様に、快適な空間が確保されており、歴代モデル中ではより視界がすっきりしていると感じます。これはシンプルなコクピットデザインと、ガラスエリアのデザインの効果でしょう。

 ただ新世代MINIでは、後席の足元がタイトなイメージでしたが、EVの後席に座ってみると足元にもゆとりがあり、着座も楽々。これならば、大人4人の移動でも快適そうです。ここにホイールベースの拡大分が、活かされています。

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シンプルなデザインですが、オシャレなシート。フロントシートはゆとりもたっぷり

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意外にも実用性の高さを感じたリヤシート。これはEVの特典かも

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