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第152回

PFU「木製キートップセット for HHKB Studio」

実用性の問題じゃない！ 高級キーボードに職人仕上げの木製キートップで自分だけのキーボードが作れる

キーボードは大切な、生涯使えるインタフェースだからこそ

　とても有名な話なので、知っている人も多いと思いますが、HHKBシリーズの生みの親である東京大学名誉教授・和田英一氏はかつてこう語ったそうです。

　「アメリカ西部のカウボーイたちは、馬が死ぬと馬はそこに残していくが、どんなに砂漠を歩こうとも、鞍（くら：人や荷をのせるため、馬の背に置くもの）は自分で担いで往く。馬は消耗品であり、鞍は自分の体に馴染んだインタフェースだからだ。いまやパソコンは消耗品であり、キーボードは大切な、生涯使えるインタフェースであることを忘れてはいけない」

　人は、3万円以上のキーボードを使うことで人生が変わるのではないかと思います。それによって、それを使う人は疲れずより効率的に、よりよい情報を得ることができる。また、よりよいアウトプットもできるからです。HHKB Studioの販売価格は4万4000円ですが、オフィスチェアは、もっと高価なものがほとんどです。手や体になじむ道具はお金をかけて損はありません。

　今回紹介した「木製キートップセット for HHKB Studio」は、そんなキーボードの誇りともいうべきものを形にしたものだともいえます。この製品にもっとお金をかけたいという利用者の気持ちで成立する製品でもあるのだと思います。人と商品の関係としては最高の構図。そして、木であるがゆえに自分だけのキーボードになっていく。木のキートップが届けてくれるかけがえのない体験が、この製品の最大の特徴です。