検索エンジンからの置き換えが若年層から徐々に始まっている!?
すでに5人に1人が生成AIで検索中! 10代ではChatGPTがYahoo!より使われている
2025年09月30日 09時30分更新
全体の2割が検索目的で生成AIサービスを利用
グーグルが生成AI利用の「AIモード」を国内でスタートさせるなど、検索ページから各Webサイトに飛ぶ必要が徐々になくなりつつあるようにも感じるが、我々の行動にも変化はあるのか。
サイバーエージェントのインターネット広告事業におけるGEO研究専門組織「GEO Lab.(GEOラボ)」による、全国10代~60代の男女を対象にした生成AI利用の実態調査(2025年9月)を見てみよう。
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普段、検索行動をする際に利用するサービスについて聞いたところ、1位「検索エンジン」(91.9%)、2位「SNS」(77.3%)である一方、21.3%が「生成AIサービス」を利用していると回答。
個別の利用サービスでは、検索エンジン「Google」(77.2%)がトップだが、生成AIサービス「ChatGPT」も17.3%に上る。
10代では、「ChatGPT」の利用率が42.9%に達し、大手検索エンジン「Yahoo! JAPAN」(31.3%)を10ポイント以上、上回る結果に。すでに若者のあいだでは、生成AIサービスが検索サービスを逆転しつつあるのだ。
また、20代では「X」(72.8%)の利用率が「Google」(72.0%)とほぼ同等となった。
全体の3割が生成AIサービスに切り替わりつつある
検索エンジンと生成AIの双方を利用したことがあるユーザーに、検索エンジンの代わりに生成AIを利用した経験を聞いたところ、70.5%が「生成AIを(過去に利用し)現在も使用することがある」と回答した。
10代(70.4%)から60代(73.3%)まで、全世代で7割超の高い継続利用率となっており、生成AIによる検索体験が満足度が高めであることがわかる。
現在も検索エンジンの代替として生成AIを利用しているユーザーに対し、検索エンジンから生成AIへの切り替わりの度合いを質問したところ、全体の30.1%が「検索エンジンから生成AIに半分以上切り替わっている」と回答。
特に10代(35.8%)と20代(35.4%)ではその割合がほかの世代より高く、若者を中心に検索行動が検索サービスから生成AIに置き換わりつつあることを示している。
生成AIでは、検索サービスで検索した場合と違い、各Webサイトに飛ぶ手間が省けて、ある意味タイパが良いと感じる。しかし、検索結果で表示された生成AI製の文章はまったく間違っていることもあり、完全に信用できない点には注意が必要だ。あくまで参考にとどめ、ファクトチェックすることを忘れてはならないだろう。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『若者はLINEに「。」をつけない 大人のためのSNS講義』(講談社α新書)、『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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