まずはドリルを使って直径9.5mm以上の穴をあけます。そのため、四角く穴をあけるなら、9.5mm四方の正方形が最小です。これより小さい穴をあけたい場合は、ハンドニブラーを使わず最初からヤスリで形を整えましょう。
あとは、この穴にハンドニブラーの刃を挿し込み、周囲を切り取って四角くしていくだけ。切り始めが端からになるか、途中からになるかが違うだけで、基本は変わりません。
ここでは薄板でやりましたが、ケースの場合も同様です。任意のサイズ・形状の穴をあけたいときは、9.5mm以上の穴をあけ、切り広げるという方法で作業します。
なお、小さいケースの側面に穴をあける場合は、内側からハンドニブラーを通せないため、刃先を確認しづらいので注意。この場合、切る位置を目視で合わせることが難しく、勘頼りになってしまいます。
こういったときは、そこまでキレイに切ることは考えず、大まかに切り取ることを目的にしてしまえばOK。最後、ヤスリで整えるのに多少時間はかかりますが、意外とイケます!
プラスチックケースの場合はカッターで断面を整えて仕上げる、という方法も使えますから、もう少し難易度は下がるでしょう。
ちなみに、硬いプラスチック素材、例えばポリスチレンやアクリルなどは、ハンドニブラーで切り取る際に割れたり、ひびが入ったりしがち。なので、こういった素材の加工にはあまり向いていません。
3Dプリンターでよく使われるPLAやABSあたりはカットしやすいので、回路基板のケースを3Dプリンターで出力し、修正にハンドニブラーを使うというのはアリです。
大きなサイズは結構大変なので注意
一度にカットできるのが約2mmと短いため、10cm切るだけでも50回以上と、かなりの回数ハンドルを握ることになります。また、ハンドルは金属製で固く、そこまで握りやすい形状でもありませんから、大きなサイズのものを切り取ろうとすると、手が痛くなってしまいがちです。
今回試した0.5mmのアルミ板であれば柔らかいのでマシですが、1mmを超える場合や、スチール板など硬い素材を切るときは、要注意。個人的には、一度の作業で15cmを超える長さを切るのは厳しいな、と感じました。
もちろんできないわけではないですが、部品を切り出す工具ではなく、任意の形に穴を広げられる工具、という認識のほうがよさそうです。
なお、刃は消耗品なので、長く使っていると切れ味が落ちてきます。切れなくなってきたら、替え刃(実売700円前後)を購入して交換してあげましょう。
ただし、交換には本体のスプリングピンを抜いて分解しなくてはならず、難易度は高め。どんな作業か気になる人は、Amazonの商品ページに交換作業動画がありますので、チェックしてみてください。
●お気に入りポイント●
・ケースに四角い穴をあけられる
・握るだけで切り取れるので手軽
・作業音が小さく、夜間の作業も安心
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