週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

これ、どうやって使うの? "穴あけ加工"のハンドニブラー

 まずはドリルを使って直径9.5mm以上の穴をあけます。そのため、四角く穴をあけるなら、9.5mm四方の正方形が最小です。これより小さい穴をあけたい場合は、ハンドニブラーを使わず最初からヤスリで形を整えましょう。

 あとは、この穴にハンドニブラーの刃を挿し込み、周囲を切り取って四角くしていくだけ。切り始めが端からになるか、途中からになるかが違うだけで、基本は変わりません。

まずは直径9.5mm以上の穴をあけます。ここでは10mmであけました

ハンドニブラーの刃を穴に通し、好きな形に切り取ればOK

こんな感じに、そこそこキレイに四角く切れました。最後にヤスリで仕上げましょう

 ここでは薄板でやりましたが、ケースの場合も同様です。任意のサイズ・形状の穴をあけたいときは、9.5mm以上の穴をあけ、切り広げるという方法で作業します。

 なお、小さいケースの側面に穴をあける場合は、内側からハンドニブラーを通せないため、刃先を確認しづらいので注意。この場合、切る位置を目視で合わせることが難しく、勘頼りになってしまいます。

 こういったときは、そこまでキレイに切ることは考えず、大まかに切り取ることを目的にしてしまえばOK。最後、ヤスリで整えるのに多少時間はかかりますが、意外とイケます!

スチールのペン立てを切った例。ヤスリで仕上げれば、なんとかなります

 プラスチックケースの場合はカッターで断面を整えて仕上げる、という方法も使えますから、もう少し難易度は下がるでしょう。

 ちなみに、硬いプラスチック素材、例えばポリスチレンやアクリルなどは、ハンドニブラーで切り取る際に割れたり、ひびが入ったりしがち。なので、こういった素材の加工にはあまり向いていません。

 3Dプリンターでよく使われるPLAやABSあたりはカットしやすいので、回路基板のケースを3Dプリンターで出力し、修正にハンドニブラーを使うというのはアリです。

大きなサイズは結構大変なので注意

 一度にカットできるのが約2mmと短いため、10cm切るだけでも50回以上と、かなりの回数ハンドルを握ることになります。また、ハンドルは金属製で固く、そこまで握りやすい形状でもありませんから、大きなサイズのものを切り取ろうとすると、手が痛くなってしまいがちです。

 今回試した0.5mmのアルミ板であれば柔らかいのでマシですが、1mmを超える場合や、スチール板など硬い素材を切るときは、要注意。個人的には、一度の作業で15cmを超える長さを切るのは厳しいな、と感じました。

 もちろんできないわけではないですが、部品を切り出す工具ではなく、任意の形に穴を広げられる工具、という認識のほうがよさそうです。

 なお、刃は消耗品なので、長く使っていると切れ味が落ちてきます。切れなくなってきたら、替え刃(実売700円前後)を購入して交換してあげましょう。

 ただし、交換には本体のスプリングピンを抜いて分解しなくてはならず、難易度は高め。どんな作業か気になる人は、Amazonの商品ページに交換作業動画がありますので、チェックしてみてください。

●お気に入りポイント●

・ケースに四角い穴をあけられる

・握るだけで切り取れるので手軽

・作業音が小さく、夜間の作業も安心

■関連サイト

■Amazon.co.jpで購入

この記事を書いた人──宮里圭介

 PC系全般を扱うフリーランスライター。リムーバブルメディアの収集に凝っている。工作が好きだが、最近あまり時間が取れないのが悩み。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事