・著名人が賭博で書類送検された影響で「オンラインカジノ」に注目が集まっている。
・スマホから気軽に始められるのでギャンブルと感じづらいなど、ハードルを低くする要素が多いため勘違いしやすいが、日本からオンラインカジノを利用することは賭博罪にあたることも。
タレントやスポーツ選手が賭博の疑いで書類送検! いったい何が?
最近、複数のタレントやスポーツ選手が活動自粛を発表、ほどなくして彼らは海外で運営されているカジノにおいてインターネット越しに賭け事をしていたことが明らかになり、一部は賭博の疑いで書類送検されました。その結果、世間では「オンラインカジノ」(SNSなどでは略してオンカジとも呼ばれています)に注目が集まっています。
かつては「オンラインカジノとつながった機器」を並べた店舗に利用者が集う形式が多かったようですが、個人の通信環境が進展したことで、今や誰でもスマホやパソコンでオンラインカジノと直接つながることができます。つまり、場所を問わず24時間365日、賭け事に手を出せる環境が整ってしまっているのです。
現在ではスポーツの勝ち負けどころか、「次の打席で選手がヒットを打つか否か?」といった、競技の進行状態をリアルタイムで賭けの対象にするものまで登場しています。
こうした状況も相まって、国内からのオンラインカジノ利用者は増加していると予想されており、前述のタレントやスポーツ選手によるオンラインカジノの実態は氷山の一角に過ぎないと見られています。
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合法だと思っていたら、まさかの賭博罪
問題は、犯罪になる可能性もある行為だという意識が薄いままオンラインカジノを利用している人が少なくないことです。
たとえば、「海外旅行先のカジノで賭け事をしても賭博罪に問われることはないのだから、海外で運営されているオンラインカジノで賭け事をするぶんには日本の法律なんて関係ないでしょ?」と思っている人がいるかもしれませんが、現状はグレーゾーンであり、誤りです。
また、「オンラインカジノを利用して賭博罪で逮捕されても、否認すれば不起訴になるのでグレーゾーンだ」などという噂も広まっているようですが、こちらも実際には有罪判決を受けている例があります。
単純賭博罪は50万円以下の罰金または科料(1000円以上1万円未満の金銭を支払わせる刑罰)、常習とみなされた場合は3年以下の懲役です。念のため付け加えますが、罰金刑でも有罪になれば前科がついてしまいます。
オンラインカジノでは現金を独自ポイントと交換したうえで賭け事(ゲーム)に参加するため賭博行為という実感が薄れてしまうこと、そして運営側は金銭を賭けない無料ゲームを公開し、それをオンラインカジノへの呼び水としていることなどが相まって、ユーザーは罪悪感を持たず利用し始めてしまうケースが少なくないようです。
海外で運営されていても、国内から利用すれば犯罪とみなされることもあり得る、そして「グレーゾーンなので回避術がある」などの噂に惑わされないことを肝に銘じていただければと思います。
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