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X870 vs B850! 初⼼者がASRockマザーボードの違いを探したらレベルアップして新技ファイアー‧リンク‧ブリザード‧ナイフを編み出す

2025年08月28日 11時00分更新

X870 LiveMixer WiFiをよく見てみよう
未来を見据えたプラットフォーム ― PCIe 5.0と盤石の足回り

 「X870 LiveMixer WiFi」の心臓部には、AMDの最新チップセット「X870」が鎮座します。これは、Ryzen 9000シリーズのポテンシャルを最大限に引き出すだけでなく、数年先まで戦える「未来への投資」でもあるわけです。

X870 LiveMixer WiFi

 その象徴が、PCIe 5.0への完全対応です。CPU直結のx16スロットは最新ビデオカードの広大な帯域を確保し、同じくPCIe 5.0に対応した「Blazing M.2スロット」は、最大128Gb/sという異次元のデータ転送速度を実現します。この爆速なGen5 SSDは凄まじい発熱が課題となりますが、専用設計の大型ヒートシンクとボトムシンクでSSDを挟み込むことで、その熱を冷却し常に最高のパフォーマンスを維持します。

SSDの裏面(マザーボード側)にもサーマルパッドとヒートシンクを装備。SSDをヒートシンクで挟み込むことでGen5 SSDを逃がします

 ストレージはこれだけではありません。合計4基のM.2スロット(PCIe 5.0 x2, PCIe 4.0 x2)を備え、システムドライブ、作業用ドライブ、ゲーム用ドライブといった柔軟な構成に対応します。合計4基のM.2スロットは、現代のPCビルドにおいて理想的なバランスと言えるでしょう。

M.2スロットはBlazing M.2の下に1基、M.2 Armorの下に2基、その中間に1基の計4基を備えます

 ネットワーク機能も最新鋭です。有線LANは毎秒5ギガビットの転送速度。特許出願中の独自設計コネクターは、優れた電磁干渉耐性を誇ります。そして無線LANは、Wi-Fi 7 (802.11be) に対応。複数の帯域を束ねて通信するMLO(Multi-Link Operation)技術により、従来のWi-Fiとは比較にならないほどの低遅延と安定性を実現します。そのため、4K/8Kのストリーミングや大容量ファイルのやり取りもスムーズに行なえます。

特許出願中の独自設計コネクターを備える5Gbps LAN

無線LANは、複数の帯域を束ねて通信するMLOに対応します

 これらすべての最先端機能を支えるのが、14+2+1電源フェーズ設計の堅牢な電源部です。巨大なヒートシンクに守られたこの心臓部は、ハイエンドCPUに高い負荷をかけ続ける過酷な作業においても安定した電力を供給し続けられます。

電源部をを支えるのが、ASRock独自の20Kコンデンサーです。寿命を2万時間に延長するだけでなく、静電容量値を560uFから1000uFに増加させ、電圧の影響を最小限に抑えます

 A-Volute社のサウンドユーティリティーソフト「Nahimic」が付属するのも特長です。音楽や映画視聴、ゲーム別にバーチャルサラウンドや自動音量調整機能などを利用でき、イコライザーで音のバランス調整も行なえます。

オーディオパフォーマンスを向上させる「Nahimic」を使用できます。ゲーム音の音源を視覚的に表示するサウンドトラッカーなど、便利な機能を搭載しています

X870 LiveMixer WiFiは創造性を解き放つ"鍵"となる

 最初の見た目は同じように見えたX870/B850 LiveMixerを、じっくり比べてみたら新しく発売されたX870 LiveMixerは、USB4への対応など上位チップセットに見合う構成であることがわかりました。

 ASRock「X870 LiveMixer WiFi」は、スペック表の数字を追い求めるだけのマザーボードではありません。それは、マシンに魂を吹き込みたいと願うすべてのユーザーに向けた、ASRockからの挑戦状といえるでしょう。

 その拡張性と安定性がユーザーの創作活動を支え、未来を見据えた最新規格はユーザーの可能性を広げます。ただの"箱"ではない、真の"相棒"と呼べるPCを組み上げたいなら、このマザーボードは、あなたの創造性を解き放つ最高の"鍵"となるはずです。

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