X870 vs B850！ 初⼼者がASRockマザーボードの違いを探したらレベルアップして新技ファイアー‧リンク‧ブリザード‧ナイフを編み出す

X870 LiveMixer WiFiとB850 LiveMixer WiFiを見比べて
マザーボード選びの基本を学ぼう

「うちの新人がマザーボードの間違い探しをするから、それを記事にしてくれないか」

　アスキーからそんな依頼が飛び込んできました。なるほど、ちょっと何言ってるかわからないです。

　詳しくお伺いしたところ、アスキー編集部のドリブルまつなが氏が、ASRockのマザーボードを見比べてその特徴を勉強していく会を実施するとのこと。ドリブルまつなが氏は編集部の若手であり、PC自作の初心者。

　これまで数回PCを自作したことがあるとのことですが、パーツごとの細かい違いなどはまだまだちんぷんかんぷんのようです。実際、マザーボードの違いって、PC自作初心者にとっては結構難しいところですよね。

　本稿は、「X870 LiveMixer WiFi」と「B850 LiveMixer WiFi」を見比べながら、ドリブルまつなが氏と一緒にマザーボードのスペックで見るべきポイントについて学んでいきましょう。マザーボード選びに悩んでいるPC自作初心者のかたは、参考にしていただければ幸いです。

謎の数字、X870/B850はどっちがハイエンド？

　今回マザーボードについて教えてくれるのは、ジサトラの大ベテランであるドリル北村氏です。早速、彼が今回見比べる2つのマザーボードを持ってくると、ドリブルまつなが氏が開口一番叫びます。

「いや、同じじゃないですか！」

　たしかに、パッケージはどちらもそっくり。それもそのはず、今回用意したマザーボードは同じシリーズのチップセット違いの製品です。いずれもSocket AM5をサポートするAMD 800シリーズのチップセットを搭載したモデルですが、一方はX870、もう一方はB850です。Ryzen 9000シリーズなど、いま人気のCPUを使用できるため、これらのチップセットを搭載したマザーボードを選ぶ人は多いでしょう。

　しかし、マザーボードに詳しくなければ、チップセットの違いと言われてもピンとこない場合がほとんどではないでしょうか。ドリブルまつなが氏は果たしてこの違い、気づくのでしょうか？

X870 LiveMixer WiFiとB850 LiveMixer WiFiを目の前に置かれ、途方に暮れるドリブルまつなが氏。間違い探しの始まりです

「あ、製品名は違いますね。でもこれ、どういう意味なんですかね？」

　さすがにパッケージに表記されているチップセット名の違いには気づいた様子。しかし、やはりその意味はあまりわかっていないようです。

「でも『LiveMixer』は知ってますよ！ クリエイター向けの製品ですよね」

　と、ここでドリブルまつなが氏が意外な知識量を発揮。LiveMixerシリーズはコンテンツクリエイター向けのマザーボードとして設計されたシリーズであり、そのあたりはしっかりと知っていました。これは思ったより理解しているのかな？ 　と感心したところで、ドリル北村氏が質問します。

「じゃあ、どっちが上位クラスのマザーボードかわかる？」

　さすがに現状では判断できないのか、ドリブルまつなが氏は「いやどっちだろう……」と悩んでいる様子。そこで、今回の目標を決めました。

　それぞれのマザーボードの違いを探しながら、ドリブルまつなが氏に“どっちのマザーボードが上位機種なのか”を当ててもらうことにしましょう。

「あ！ なんかこのCPUソケットのところちょっと違います！」と顔を輝かせます。筆者とドリル北村氏が確認してみましたが、たぶん撮影時の光の具合ですね。先行きが不安です……