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G-Master Hydro X870Aをレビュー

おいそれとマネできない機能美!Ryzen 7 9800X3D&RTX 5070 Tiのデュアル水冷ゲーミングPCを見て

2025年08月10日 10時00分更新

G-Master Hydro X870A

 サイコムは尖ったBTOパソコンを数多くラインアップしている。尖っていると言っても、変わったことをして目立とうとしたわけではなく、実用性を追求しているうちに自然とそうなってしまったという。ある意味、機能美のようなものだ。

 そのため、PCファンの物欲に刺さりまくり、「次に買い替えるならサイコムのBTOパソコンを候補にしよう」と考えている人も少なくないだろう。そんな多くの人があこがれる、同社を代表するモデルの1つが「G-Master Hydro X870A」だ。

G-Master Hydro X870A

サイコムのデュアル水冷ゲーミングPC「G-Master Hydro X870A」。標準構成の直販価格は45万4880円~(配送料込み)

 最大の特徴は、CPUもビデオカードも水冷方式を採用した「デュアル水冷」だ。今やCPUに水冷クーラーを採用しているBTOパソコンは珍しくないが、ビデオカードまで水冷となるとかなりレア。それもそのはず、水冷ビデオカードは数が少ない。

 では、サイコムはどうやってデュアル水冷を実現しているかと言えば、答えは簡単。自分たちの手でビデオカードを水冷方式に改造しているのだ。

G-Master Hydro X870A

サイコムオリジナルの水冷ビデオカード「Hydro LC Graphics GeForce RTX5070 Ti」

 この独自の水冷ビデオカード「Hydro LC Graphics」シリーズは、かなり手間をかけて開発している。ベースとなるビデオカードはなんでもいいわけもなく、形状によっては水冷クーラーユニットが取り付けられなかったり、うまく冷却できない、サイズが合わないといったことも起こり得る。

 そのため、いくつものビデオカードを取り寄せて実験する。水冷クーラーユニットが無理なく取り付けられるか、アダプターが必要な場合は作製できるか、どのくらい冷えるのかなど、繰り返し検証が行われる。また、製品として提供する以上、改造のしやすさ、継続して提供するための入手性といった面の確認も重要だ。

 正直、コスパを考えるなら、ここまで手間のかかる製品をラインアップに加えようとは思わないだろう。しかし、高性能PCを安定動作させるなら、デュアル水冷は効果的だ。こうしたユーザーメリットに手を抜かないところがサイコムのこだわりである。PCファンの支持は必然と言える。

G-Master Hydro X870A
標準構成の主なスペック 試用機の主なスペック
CPU AMD「Ryzen 7 9700X」
(8コア/16スレッド、最大5.5GHz)
AMD「Ryzen 7 9800X3D」
(8コア/16スレッド、最大5.2GHz)
CPU
クーラー
Asetek「624S-M2」(簡易水冷、240mmラジエーター)+Noctua「NF-F12 PWM」(120mmファン)×2<サイコムオリジナル水冷仕様>
マザー
ボード
GIGABYTE「X870E AORUS ELITE WIFI7」(AMD X870E、ATX)
メモリー 16GB×2、DDR5-5600<メジャーチップ・JEDEC準拠品>
ストレージ Crucial「T500 CT1000T500SSD8」(1TB M.2 SSD、PCIe 4.0) Crucial「T500 CT2000T500SSD8」(2TB M.2 SSD、PCIe 4.0)
ビデオ
カード
サイコム「Hydro LC Graphics GeForce RTX5070Ti 16GB」(16GB GDDR7)+Noctua「NF-A12x25 ULN」×2<サイコムオリジナル水冷仕様>+サイコムオリジナルビデオカードステイ
電源
ユニット
SilverStone「SST-DA850R-GMA」(850W、80 PLUS GOLD) SilverStone「SST-DA1000R-GM」(1000W、Cybenetics Gold)
PCケース Fractal Design「Define 7 Black TG Dark Tint」(ATX、ミドルタワー)
OS Microsoft「Windows 11 Home 64bit」
直販価格 45万4880円~ 50万4420円
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