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96コアの怪物級! AMD「Ryzen Threadripper PRO 9000 WX」シリーズを発表

2025年07月19日 08時00分更新

AMD、新世代CPU「Ryzen Threadripper PRO 9000 WXシリーズ」を発表

 AMDは、ワークステーション向けの新CPUシリーズ「Ryzen Threadripper PRO 9000 WXシリーズ」を発表した。本シリーズは、新アーキテクチャー「Zen 5」をベースとし、高い性能向上が図られている。

Ryzen Threadripper PRO 9000 WXシリーズ

Zen 5アーキテクチャーによる性能向上

 新シリーズは「Zen 5」アーキテクチャーを採用しており、従来のRyzen Threadripper PRO 7000シリーズと比較して、主要なワークステーションベンチマークにおいてIPC(クロックあたりの命令実行数)が16%向上した。特にAIおよび機械学習関連のSPECworkstation 4.0ベンチマークでは、最大25%の性能向上が確認されている。

Ryzen Threadripper PRO 9000 WXシリーズの概要。AIの高まるニーズに適応する設計になっている

主要な特徴とターゲット層

 Ryzen Threadripper PRO 9000 WXシリーズは、最大96コア/192スレッドを搭載し、最大8チャネルのDDR5-6400メモリーに対応する。また、PCIe 5.0接続をフルサポートしており、最新の高性能GPUやNVMeストレージとの組み合わせに適している。

 これらの特徴により、複雑なシミュレーション、ジェネレーティブデザイン、レンダリング、AI推論、ソフトウェアコンパイルといった、高いマルチコア性能を要求されるプロフェッショナル向けアプリケーションにおいて、大幅な処理速度の向上が期待できる。具体的なアプリケーション例として、Chaos V-Rayでは最大2.4倍、Keyshotでは最大2.2倍、Adobe After Effectsでは最大78%の高速化が示されている。

最上位モデルである96コアの「Threadripper PRO 9995WX」は、前世代の7995WXと比較して、多様な実作業負荷において最大26%高い性能を発揮するという

 また、本シリーズにはAMD PROテクノロジーが搭載されており、エンタープライズレベルのセキュリティ機能、管理ツール、および高い安定性をビジネス環境に提供する。

Xeon W9-3595Xとの性能比較

AI処理はXeon W9-3595Xより49%優れる

製品ラインナップと入手方法

 発表されたRyzen Threadripper PRO 9000 WXシリーズの主要モデルは以下の通り。

各ビデオカードの比較表
プロセッサー名 コア数 / スレッド数 ブースト / ベース周波数 L3キャッシュ TDP 想定売価
AMD Ryzen Threadripper PRO 9995WX 96 / 192 最大5.4 / 2.5 GHz 384MB 350W 11,699ドル
AMD Ryzen Threadripper PRO 9985WX 64 / 128 最大5.4 / 3.2 GHz 256MB 350W 7,999ドル
AMD Ryzen Threadripper PRO 9975WX 32 / 64 最大5.4 / 4.0 GHz 128MB 350W 4,099ドル
AMD Ryzen Threadripper PRO 9965WX 24 / 48 最大5.4 / 4.2 GHz 128MB 350W 2,899ドル
AMD Ryzen Threadripper PRO 9955WX 16 / 32 最大5.4 / 4.5 GHz 64MB 350W 1,649ドル

 これらの新プロセッサーは、2025年7月23日より、Dell Technologies、HP、Lenovo、SupermicroなどのグローバルOEMおよびAMDの地域システム統合パートナーを通じて提供が開始される。また、自作PCユーザー向けにも、AMDのグローバルチャネルパートナーを通じて単体での購入が可能となる見込みだ。

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