まずは、山岡家を実際に体験してみよう
ある日の深夜、自宅から行けそうな店舗を調べて、しばし車を走らせた。
暗闇の中に煌々と光る「山岡家」の看板を見つけた。時刻は0時過ぎ。深夜なのに、駐車場が8割ほど埋まっていることに、まず驚かされる。こんな時間に、こんなにも多くの人がラーメンを求めてやって来ているのか。
店内に足を踏み入れると、独特の豚骨臭が漂っている。店内は「昔ながらの街中華」のような、どこか懐かしい空気だ。
なんと、食券機には数人の行列まで見られる。カウンター席に加えて、広々としたテーブル席も多い。店内を見渡すと、ひとり客も多いが、それ以上に、20代と思しき若年層グループで賑わっている。驚いたことに、平日深夜の店内が7〜8割は埋まっているではないか。ラーメンをすすりながら活発に会話を楽しむその姿は、活気に満ちている。
自動販売機で食券を購入し、席につく。はじめての山岡家といいうこともあって、(おそらく)スタンダードな醤油ラーメンを注文。価格は690円。いまどき驚くほど良心的だ。他に「特製味噌」「味噌」「塩」「辛味噌」「ウルトラ激辛」「焦がし醤油」などが選べた。
なお、人気No.1は醤油ラーメンにネギをトッピングした「醤油ネギラーメン」であるらしい。確かに、トッピングのネギをライスに載せて食べる動画を何度も見かけた。
出てきたラーメンは、確かな存在感を放っている。多めの脂に覆われた茶褐色のスープで、トッピングはネギ、ほうれん草、チャーシュー、海苔。その下に隠れる麺は、低加水の中太麺で、しっかりとした食感。
口に含んでみると、意外にも過剰なこってり感はなく、むしろスッと胃に収まる。これなら、遅い時間帯でも無理なく食べきれそうだ。量もほどよく、大食いの成人なら、ライスをセットにしてもちょうどいいかもしれない。
豚骨ということもあって好みは分かれるかもしれないが、24時間営業のチェーンで、690円で食べられるなら、このラーメンは100点満点だろう。
店内でスープを炊いた本格的なラーメンを提供している点、良心的な価格、24時間営業、豊富なカスタマイズ性、素朴だが食欲をそそるビジュアル。このあたりに、支持を拡大する理由の一部がありそうだ。
ともかく、ショート動画として一種のコンテンツ化している山岡家のリアルな姿を初めて目にして、その魅力を肌で体感できた。
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