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任天堂「ドンキーコング バナンザ」初代Switchでの開発をやめたわけ

2025年07月16日 14時30分更新

 任天堂は7月15日、Nintendo Switch 2用ソフト「ドンキーコング バナンザ」のインタビュー「開発者に訊きました」を公開した。

 インタビューにはプロデューサーの元倉健太氏やディレクターの高橋和也氏をはじめ、5人のスタッフが集結。本作の開発にまつわる裏話が語られた。

・「開発者に訊きました:ドンキーコング バナンザ」
https://www.nintendo.com/jp/interview/aaaca/index.html

 そこでは、ドンキーコングというキャラクターの新デザインや、バナンザ変身の生まれた経緯、そしてポリーン登場の裏話などを聞ける。とくに印象的だったのは今作のテーマである「破壊」を実現するための「ボクセル技術」の部分だ。

 元々本作は「もし地形が全部壊せたらどういうゲームになるのか」というテーマから始まったとのこと。開発初期の段階ではクリボーに手を付け、ステージの壁を破壊したり装着したりする動きを研究し、手ごたえを感じたという。

クリボーに手を付けた技術検証(公式ページでは動画で公開中)

 そのための技術として、二次元の絵の最小単位「ピクセル」に対する、三次元の立体の最小単位「ボクセル(Voxel)」を取り入れることは早い段階で決まったとのこと。ただこの技術、従来の8倍の負荷がかかるため、どうしても開発が難しくなったという。

小さな箱(ボクセル)が集まって、地形やオブジェクトを作る

 本作の開発は当初、初代Nintendo Switch向けに進められていた。ただ、前述の通り非常に負荷が重いため、ハードの性能限界で諦める部分も多かった。それが2021年ごろにNintendo Switch 2で開発する話が持ち上がり、よりたくさんモノが置けて、重かった処理が軽くなって60fpsで動くようになり、大きなものが爆弾でドカーンと吹き飛んだり崩れたりといった、諦めていた表現ができるようになったという。

 これを受けて、Switch 2と「相性がいい」どころか、Switch 2ならこのゲームの本領が発揮できる。いや「Switch 2でなければできない!」とまで考えたとのこと。

初代SwitchとSwitch 2における開発画面比較。配置されたオブジェクトの数や光などのエフェクトが段違いに増えている

 Nintendo Switch 2のスペックだからこそ実現できた「ドンキーコング バナンザ」の破壊表現。そのこだわりをぜひ実際にプレイして味わってみてはいかがだろうか。本作は2025年7月17日発売だ。

・「ドンキーコング バナンザ」マイニンテンドーストア
https://store-jp.nintendo.com/item/software/D70010000096306

 
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