ドワンゴサイバー攻撃で改めて認識したい「皆さん他人事じゃないです」
2025年07月14日 09時00分更新
6月に開催されたAWS Summit Tokyo 2025では、ドワンゴの夏野剛社長が昨年世間を騒がせたサイバー攻撃について自ら語った。攻撃後のセキュリティ対策についてまでカバーしたレポートは講演の翌日にアップされたが、7月になった今でも読まれている(関連記事:夏野氏「もう1年早く移行しておけば」 サイバー攻撃を受けたドワンゴがAWSで進めるセキュリティ改革)。
講演で印象的だったのは、やはり記事のタイトルにもあった「もう1年早く移行しておけば」というコメントだ。巨大インフラであるニコニコ動画をAWSへ移行していた最中での苛烈なサイバー攻撃。さまざまなメディアで事件は取り上げられ、社内は騒然とした。当時の自分たちは、ただただIT部門の踏ん張りを見守るしかなかった。
あれから1年が経ち、ドワンゴはAWSへの移行を前倒しで成し遂げ、現時点で考えられる限りのセキュリティ対策で強靭なインフラを実現したという。改めて関係者への努力に敬意を表したいわけだが、これはただの美談ではなく、セキュリティに対しての認識が甘い日本企業への警告でもある。KADOKAWAグループの社長でもある夏野氏のお墨付きが出たので、社員として改めて強調したい。「皆さん他人事じゃないです」と。
文:大谷イビサ
ASCII.jpのクラウド・IT担当で、TECH.ASCII.jpの編集長。「インターネットASCII」や「アスキーNT」「NETWORK magazine」などの編集を担当し、2011年から現職。「ITだってエンタテインメント」をキーワードに、楽しく、ユーザー目線に立った情報発信を心がけている。2017年からは「ASCII TeamLeaders」を立ち上げ、SaaSの活用と働き方の理想像を追い続けている。
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