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内蔵ストレージよりも高速!? 外付けで実測7GB/sを発揮するThunderbolt 5搭載MacはSSD容量に悩む必要なし

macOSの強みは外付けストレージからのブート!

 CTOよりも、コストを抑えて最大容量8TBを実現できるThunderbolt 5エンクロージャーを使った、Thunderbolt 5外付けストレージ。組み合わせるSSD次第では、内蔵SSDストレージに劣らないパフォーマンスを発揮し、データの保管だけでなく、動画編集の作業ストレージなどにもいいだろう。

 そんな好みのSSDで組んだThunderbolt 5外付けストレージのもうひとつのメリットが、mac OSのシステムドライブでの運用だろう。万が一、保証期間後に内蔵SSDストレージが故障した際にも、そのまま本体を使える。

 また、普段使いとしてのデータストレージとは別のSSDを組み込んで使うのがおすすめだが、最新macOSと普段使っているアプリケーションの互換性チェックにも使える。

 そこで、実際に現在最大容量となるSandisk(Western Digital) WD_Black SN850X NVMe SSD 8TBに、macOS Sequoiaをインストール。パフォーマンスを確認してみた。

 Appleのサイトには、外付けストレージにmacOSをインストールする方法や、OS別のmacOSブータブルUSBメモリーストレージの作り方などが詳しく載っている。いろいろと役立つので知っておいて損はない。

安定性や互換性を重視して、一世代前のmacOSを使うこともある。そんなときも参考になる

外付けストレージにmacOSをインストールする際は、使用するポート「DFU(Device Firmware Update)」が決まっている。使用するMacに合わせて確認しよう

M4 Mac miniでは、背面にある中央のポートがDFUポートになる

AppleシリコンのMacでは、移動時に電源ボタンを長押しすることで、起動オプション画面が表示される

歯車アイコン「オプション」を選択。macOSのインストールだけでなく、「ディスクユーティリティ」を起ち上げて、接続した外付けストレージのフォーマットも行なえる

ストレージの準備ができたら、ドライブを指定してmacOSをインストール開始

容量8TBのThunderbolt 5外付けシステムストレージから、macOSが問題なく起動

 システムドライブとして問題なく使えたACASIS TB501ProとTREBLEET製TB5エンクロ。システムドライブの状態で「AmorphousDiskMark」を実行すると、なにもデータストレージ使用時と変わらないパフォーマンスを発揮していた。

システムドライブ運用時のAmorphousDiskMarkの結果。ACASIS TB501Pro

同、TREBLEET製TB5エンクロの結果

熱伝導パッドを追加して冷却性能アップ

 データにもシステムドライブにもいい感じのThunderbolt 5対応エンクロージャー。今回試したACASIS TB501ProとTREBLEET製TB5エンクロは、パフォーマンス面に不安はまったく感じなかったが、若干気になったのが冷却面になる。

 両製品ともファンを内蔵しているが、放熱の要となるのはヒートシンクを兼ねるカバーになる。しかし、付属の熱伝導パッドでは厚さが足らず、SSDとカバーの接触がいまひとつになることがある。

 そこで、Amazonで厚さの異なる熱伝導パッドを購入し、WD_Black SN850X NVMe SSD 8TBに合わせて使ってみた。

ACASIS TB501Proでは、1mmと1.5mm厚の組み合わせが良さげだった。なお、熱伝導パッドの熱伝導率は6.0W/mkになる

TREBLEET製TB5エンクロは、1.5mm厚で試してみた

 「AmorphousDiskMark」の「SEQ1M QD8」を9回、データ容量64GiBで実行し、SSD温度は「Macs Fan Control 1.5.18 Free」で確認した。

 ACASIS TB501Proは、ファンがSSD取り付け面とは逆側に搭載されているのもあり、最適な厚さの熱伝導パッドでカバーに熱を伝えることで、SSD温度は不安のない62度まで下がっている。

 ケース内エアフローが考えられているTREBLEET製TB5エンクロも、熱伝導パッドなしでは運用するのが厳しい温度だが、最適な厚さのパッドを組み合わせることで58度までダウンしている。

 熱伝導パッド代として1000円程度のコストとひと手間が必要になるが、最適な厚さの熱伝導パッドを用意、取り付けて運用するのが、いいだろう。

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