活用アイデア&展望
静止画の美しさに定評のあるMidjourneyが、ついに「動き」を手に入れた。しかも操作はきわめてシンプルで、ワンクリックから始められるうえ、意図をプロンプトで指示すれば複雑な演出にも応えてくれる。SNSの投稿はもちろん、動画コンテンツの素材づくりやスライド演出、漫画風の1コマ演技の表現など、使い道はアイデア次第だ。
たとえば以下のようなモーション・プロンプトを組み合わせれば、さまざまな表情やシーンを演出できる。
the subject turns and walks away(背を向けて歩き出す)the camera slowly zooms in from above(カメラが上からゆっくり寄る)the subject looks around, then smiles(きょろきょろしたあと微笑む)
Midjourneyの動画生成機能は、現時点では「Runway」や「Pika」などの先行サービスと比べて表現の自由度に制限はあるものの、1枚の画像から手軽にリッチな映像が作れる手軽さはやはり魅力的だ。
これまでは、Midjourneyで生成した静止画をRunwayやPikaに取り込み、動画の冒頭フレームとして活用するのが定番の手法だった。だが今回のアップデートで、画像生成から動画化までをMidjourney内で完結できるようになり、ワークフローは大きく簡略化された。
現時点では、被写体がカメラに向かって動くだけで、3D的な空間表現や環境との相互作用といった演出はまだ実現していない。だが、今後より自由な視点移動や複数の被写体のアニメーション、リアルタイム性を備えたモデルが登場すれば、静止画と映像の垣根はさらに低くなるはずだ。

1969年生まれ。ウェブサイト制作会社から2003年に独立。雑誌、書籍、ウェブサイト等を中心に、ソーシャルメディア、クラウドサービス、スマートフォンなどのコンシューマー向け記事や、企業向けアプリケーションの導入事例といったエンタープライズ系記事など、IT全般を対象に幅広く執筆。2019年にはタイのチェンマイに本格移住。
新刊:発売中「生成AI推し技大全 ChatGPT+主要AI 活用アイデア100選」、:https://amzn.to/3HlrZWa
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります
