週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

私も買うか迷ってます、フィルムの“不自由さ”も楽しめる縦位置専用カメラ 富士フイルム「X half」

2025年07月15日 17時00分更新

操作も見た目もレトロかつアナログライク、一瞬で欲しくなる

 見た瞬間に欲くなる。モノとしての魅力があふれ出るコンパクトデジカメです。価格はちょっと高め。でも手に入れたい。買おうかどうか、すごく悩んでいます。

 富士フイルムの「X half」はそんな所有欲をかき立てるカメラです。

 最初にX halfを手に取ったとき、真っ先に感じたのは「なんだか懐かしい」でした。金属のような質感の小ぶりなボディー。巻き上げレバーの手触り、シャッターを押した後の控えめな“パシャッ”という響き。

 このカメラ、実は普通のデジタルカメラと違うところがたくさんあります。まずフィルムをセット(設定)。撮影時には、フィルムを巻き上げるように一枚ずつレバーを操作し、フィルム1本分の枚数を撮り終えたら“現像”するという、フィルムカメラと同じ手順で撮影を続けていくスタイルです。もちろん中身はデジタルなのですが、アナログカメラの手順で撮るカメラなのです。

 ある意味、不自由さを楽しむカメラともいえますが、そこがいい。道具を使っている感じ、こだわって使っている体験があります。

 また、撮った写真はすべて“縦位置”で記録されます。これもフィルム時代のカメラの名残りです。高価だったフィルムを節約するため、横長のコマを縦に分割して撮影するカメラというのが存在していたそうなのです。

 この縦位置撮影に合わせて、背面ディスプレーもスマホのように縦型となっています。ここもこのカメラのポイントになるのですが、撮影した画像を並べてみると、インスタや縦位置動画など、令和の時代に見慣れた見た目になります。

 単なる懐古趣味ではなくて、スマホ世代のスタイルにもあった令和の今だからいいと思えるギミックが採用されているのです。

 クラシックな見た目なのに、機能面ではしっかり令和の感覚と接続されている。それがこのカメラの一番ユニークなところです。

 写真やカメラの趣味って、撮影結果がすぐにわからず、現像した結果を見て、ちゃんと撮れているかなとドキドキしたり、そんな手間や時間をかけることも楽しみの一つだったのではないでしょうか?

 X-halfは便利で多機能なカメラではないですが、操作感含めて、あえて手間がかかること、フィルムに合わせた不自由さも楽しいカメラじゃないかと思います。

 そこが物欲をそそるし、手に入れてじっくり使ってみたいという気持ちに繋がるんですよね。

【目次】この記事で書かれていること:

「X half」のメリットと注意点

製品を購入する3つのメリット

 1)アナログ風ボディーに宿る撮影体験の楽しさ、“巻き上げて撮る”という不便さも味
 2)「縦構図」に振り切った設計は、スマホ時代だからこそ新しい
 3)“撮り切ってから見る”という一手間が、撮影体験を豊かにする

購入時に注意したい2つのポイント
 1)ズーム&手ブレ補正もなし、万能さは求めない方向で
 2)光学ファインダーでの撮影には多少慣れが必要

まとめ

詳細スペック情報

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事