第90回
水冷+ペルチェで身体に負担なく安全に体を冷やす
水冷PCの気持ちがわかる…わかるぞ…! 冷却服にシンプルに感動しました
2025年06月30日 07時30分更新
暑熱対策用のウェアといえば、「空調服」のような電動ファン付きウェアがありますが、原理上、袖口から結構強めの風が抜けていきます(連載記事「BEAMSプロデュースの涼しい「空調服」が欲しい」)。
この風が通り抜けるおかげで涼しいとはいえ、作業場によっては、風がネックになることも。具体的にいうと、加熱加工作業時に風があたって温度が下がる、粉塵が舞う、小さな部品が吹き飛ぶといったようなことですね。いくら涼しくなっても、作業の妨げとなってしまえば本末転倒です。
また、外気を服の中に取り込むため、薬品を扱う現場では使いにくい、というのもあるでしょう。こういった環境だと、大型の扇風機やスポットエアコンも使えないでしょうから、暑熱対策が難しくなります。
保冷剤ベストは、“冷たいけど短期決戦”
比較的手軽なのは、冷やした保冷剤を内蔵できるベストを着ること。冷却性能には優れていますが、保冷剤が溶けるまでしか使えないので、長時間の利用が難しいのがネックです。交換すれば再び使えるようになるとはいえ、その手間を考えると、一時的な利用に限られてしまいます。
ペルチェ式は、意外と使いどころが難しい
これ以外に、ペルチェ素子を使った冷却ベストもありますが、3~4カ所をピンポイントに冷やせるだけなので、効果が限定的。さらに、放熱側を塞がないよう、上から作業着を着るといったことができません。そのため、現場によっては使えないシーンが出てきてしまいます。
風が出すぎない冷却服、見つけました!
多くの環境で利用でき、それでいて風の影響もほとんどない冷却服を本気で探しているというなら、日本シグマックスの「メディエイド アイシングギア ベスト2」(実売価格15万9500円/以下、アイシングギア2)はどうでしょう。
これは、ペルチェ素子を使ったクーラーで水を冷やし、この水を水冷パッドに流すことで、体を冷やすという冷却服。ある意味、水冷のCPUクーラーに近い構成となっているのが特徴です。
この冷却服を実際に試してみました。
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