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Samsung Galaxy S25 UltraでUSBメモリーとも徹底比較

スマホで肥大化する大容量データを外付けSSDに逃がすのが思いのほか便利だった件(2025)

2025年07月01日 08時00分更新

USB 3.2 Gen1準拠のUSBメモリーなら
許容できる速度で転送可能

 ポータブルSSDは高速だけど価格高くて……、という人にオススメしたいのが、USB 3.2 Gen1準拠のUSBメモリーだ。

 今回用意した「USBメモリ Type-CTM」も、USB 3.2 Gen1準拠のUSBメモリー。容量は256GBで、5000円前後で買える。より大容量の512GBモデルも用意されている。

 転送速度は最大400MB/sと、USBメモリーとしてトップクラスの速度を実現している点が大きな魅力。そして、接続端子にUSB Type-Cを採用しており、Samsung Galaxy S25 UltraのUSB端子に直接接続して利用できるので、とても扱いやすい点もうれしい。

SamsungのUSBメモリー「USBメモリ Type-CTM」は、USB 3.2 Gen1準拠で最大400MB/sと高速な転送速度が特徴

接続端子がUSB Type-Cのため、Samsung Galaxy S25 Ultraに直接取り付けて利用できるのは便利

 ところで、「USBメモリ Type-CTM」も含めて、USBメモリーの多くは「FAT32」というファイルシステムでフォーマットされ出荷されている。実はこれが問題を引き起こすことがある。

 FAT32では、ファイル1つあたりの容量が最大4GBまでとなっている。写真のデータは通常数MB程度の容量なので問題なく転送できる。対して動画のデータ、それも4Kや8Kといった高画質動画では、あっというまに4GBを超えてしまい、転送できなくなってしまうのだ。実際に、容量4GB超のデータを転送しようとしても、警告メッセージが表示されて転送できない。

「USBメモリ Type-CTM」は、出荷時には「FAT32」でフォーマットされているため、4GB以上の容量のファイルが転送できず、転送しようとすると警告メッセージが表示される

 しかし、そこは心配無用。「USBメモリ Type-CTM」をSamsung Galaxy S25 Ultraに始めて取り付けた時に、「フォーマット(初期化)」をすればいい。Samsung Galaxy S25 Ultraで「USBメモリ Type-CTM」をフォーマットすると、「exFAT」というファイルシステムでフォーマットされる。そして、このexFATでフォーマットされると、1ファイルあたりの容量制限が事実上なくなり、どんな大容量データも転送可能となる。

 「USBメモリ Type-CTM」のフォーマットは、Samsung標準のファイル管理アプリ「マイファイル」でできるので、まずはフォーマットをしたうえで利用するようにしよう。

USBメモリーのフォーマット(初期化)はファイル管理アプリ「マイファイル」でできる

フォーマットすると「exFAT」でフォーマットされ、容量4GB超のデータも転送可能となる

 「USBメモリ Type-CTM」をSamsung Galaxy S25 Ultraに取り付け、フォーマットをしたあとに、先ほどと同じ要領で、内蔵ストレージに保存した100枚の写真と、撮影時間約30分の8K動画1つ、合計容量約22.57GBのデータを、ファイル管理アプリ「マイファイル」を利用して内蔵ストレージから転送し、その時間をストップウォッチで計測した。

  転送速度 平均 1回目 2回目 3回目
「USBメモリ Type-CTM MUF-256DA/EC」 106.94MB/s 3分31秒 207.91 212.49 212.77

 結果は、約3分31秒と、「T7」と比べると4倍近く時間がかかったが、まずまず許容範囲の時間だった。

 転送速度は約106MB/sと、公称の転送速度である400MB/sに大きく届いていない。実は「USBメモリ Type-CTM」も含めて、USBメモリーでは読み出しの速度に比べて、書き込みの速度が遅くなるのが一般的だ。「USBメモリ Type-CTM」の400MB/sという転送速度も読み出し時に発揮されるもので、書き込み速度はそれよりも遅くなっている。

 とはいえ、「T7」をUSB 2.0ケーブルで接続した場合よりも2.5倍以上速い。これは、USB 2.0準拠のUSBメモリーに転送する場合よりも、圧倒的に速く転送できると言っていいだろう。テスト時にも、十分許容できる範囲内の転送時間という印象だった。

【まとめ】コスパ重視なら「USBメモリ Type-CTM」もいいが
やっぱりポータブルSSD「T7」がオススメ!

 過去にも同様の検証を何度かしてきたが、そのたびに感じるのが、ポータブルSSDの高速性がなにより大きな魅力だというものだ。今回の検証でも、「T7」を利用した場合に、Samsung Galaxy S25 Ultraから大容量データを高速に転送できるという部分は非常に大きな魅力と感じた。

 もちろん、価格は同じ容量のUSBメモリーよりも高価となるのは事実だ。しかし、大容量のデータを高速に転送できるというのは、スマホで大量に写真や動画を撮影するようになった現在、非常に大きな優位点となるのも事実。そのため、頻繁に内蔵ストレージ容量が足りなくなって困っているなら、「T7」の利用を強くオススメしたい。

 とはいえ、USB 3.2 Gen1準拠のUSBメモリーである「USBメモリ Type-CTM」も、十分高速にデータを転送できるし、コスパという点では大きな魅力がある。実際に使ってみても、転送時間にそこまで大きな不満を感じなかったことや、ケーブル不要でSamsung Galaxy S25 Ultraに直接取り付けて利用できる点も合わせ、「USBメモリ Type-CTM」も十分な魅力がある。

 そのため、予算や内蔵ストレージ容量のひっ迫度合いに合わせて、自分に合った製品を選択しよう。

 
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