第2回
マカフィー「2024年版 詐欺の世界」レポートより
イベントの夏! チケット詐欺の夏!? 「日本人の5人に1人はオンライン詐欺を経験、ないし身近に被害者がいる」
2025年06月11日 09時30分更新
夏はチケット詐欺に要注意!
マカフィーはは6月5日、さまざまなイベントが開催される夏を前に「チケット詐欺被害の増加が見込まれる」として、大規模な調査結果を発表した。それによると、日本人の5人に1人が、チケット詐欺を含むオンライン詐欺の被害に遭った、または身近な人が被害を受けているという。
アメリカ、イギリス、オーストラリア、ドイツ、フランス、日本、インドの成人5000人を対象にしたアンケートによれば、日本人の18%が「オンライン詐欺の被害を受けた、または被害者を知っている」と回答。また、「日本人は1日に平均7.8件の詐欺メッセージやディープフェイク(偽造映像・音声)にSNSやメール、メッセージアプリなどで接触している」とのこと。
マカフィーが解説する、代表的な詐欺手口とその特徴は下記の通り。
2025年に流行る! チケット詐欺の手口
・SNS上の「完売チケット」詐欺:
X(Twitter)やLINEのようなプラットフォーム上で、完売イベントのチケット販売を装った投稿が多数出回っています。これらの出品は、多くの場合、新しく作成されたアカウントからの投稿が多く、購入を急かす手口が特徴です。
・大幅に割引されたチケット:
ファンが正規チケットを転売することはときおりありますが、特に知られていないアカウントや未確認のアカウントから極端に安い価格で販売されている場合は、詐欺の可能性が高いです。詐欺師はこうした価格を利用して、購入者保護のない迅速な取引へ誘導しようとします。
・偽チケット販売サイト:
一部の詐欺師は、正規のチケット販売サイトに酷似したウェブサイトを作成します。これらのサイトは偽のチケットを販売するだけでなく、巧妙なデザインや類似のURLを使って、個人情報や支払い情報を盗み取ることもあります。
・チケットの重複販売詐欺:
正規のチケットを複数人に売りつける手口で、イベントに最初に入場した人だけが有効となり、ほかの人は入場できず損失を被ります。
・座席の誤表記:
一般入場チケットが、あたかもプレミアム席やVIP席であるかのように偽って販売され、購入者は標準の入場券に対して過剰に支払わされます。この詐欺は、購入前に座席の詳細を確認しない消費者を狙っています。
・アカウント乗っ取り:
詐欺師は、フィッシングや脆弱なパスワードを使ってチケット販売サイトのアカウントに不正アクセスし、許可なくチケットを第三者に転送します。被害者は、不審なチケット転送通知を受け取るまで、アカウントが侵害されたことに気付かない場合が多いです。
チケット詐欺の特徴
・突然の申し出:
SNSやメッセージアプリで知らない相手から「開演直前」や「完売チケットあります」といった連絡が来た場合は、特に注意が必要です。
・あまりにも安すぎる価格:
相場より極端に安い価格で販売されている場合、それは詐欺である可能性が高いです。詐欺師は、急いで購入しそうな人を引き寄せるため、価格を相場より大幅に下げて提示します。
・急がせるような圧力:
「今すぐ送金しないとほかの人に取られる」といった具合に、急かすような売り手は詐欺の可能性があります。焦らせて冷静な判断を鈍らせようとします。
・危険な支払い方法の要求:
銀行振込、暗号資産(仮想通貨)、ギフトカードなどでの支払いを求めてくる売り手には注意してください。支払いは、できるだけクレジットカードを利用しましょう。
・怪しいウェブサイト:
URLに注意を払いましょう。スペルミスがある、HTTPS(鍵マーク)がない、本物そっくりに作られたページなどは要注意です。
こうした結果を受けて、マカフィーの栗山憲子代表取締役社長は、「サイバー犯罪者はライブイベントへの高まる需要に便乗し、偽のチケット販売やフィッシングサイト、SNSを使った詐欺でファンを狙っています。焦らず、販売元を確認し、信頼できるプラットフォームを使うことが、被害を防ぐための最善の方法です。URLの確認、セキュアな決済方法の利用、2段階認証の有効化といった基本的な対策でも、詐欺や損失を回避できる可能性は高まります」とコメントした。
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