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Samsung SSD 9100 PROのリードが12GB/秒台で頭打ち?

PCIe 5.0対応SSDはインテル環境とAMD環境で速度が違うってホント? 全方位からチェックしてみた

2025年06月19日 10時00分更新

マザーボードが要因? ASRockマザーボードでテスト

 実作業でそこまで気にするほどの差は出なかったものの、定番ストレージベンチマークで公称連続読み出し速度から、2000MB/秒もダウンする結果が出てしまうのは残念なところ。

 その要因を絞り込むために、いろいろと試していこう。まずは異なるメーカーのZ890とX870E搭載マザーボードで確認してみた。

 マザーボードは、ASRockハイエンドシリーズの「Nova」に属する「Z890 Nova WiFi」と「X870E Nova WiFi」を用意。「CrystalDiskMark 8.0.4」を実行し、「Read SEQ1M Q8T1」と「Read SEQ1M Q1T1」の結果をまとめた。

 メーカーが異なっても結果は同じで、インテル X870マザーボードはASUS、ASRockともに読み出し速度の最大は1万2000MB/秒台で頭打ちとなっている。

チップセットの影響は?

 続けてチップセットの影響を確認するべく、LGA1851向けのメインストリームチップセット「Intel B860」を搭載したASUS「ROG STRIX B860-F GAMING WIFI」に、Socket AM5向けとなる「AMD B850」を搭載したASUS「TUF GAMING B850-PLUS WIFI」と、手ごろな価格でまだまだ人気となっている「AMD B650」を搭載したASUS「TUF GAMING B650-E WIFI」を用意した。

 同じように「CrystalDiskMark 8.0.4」を実行し、「Read SEQ1M Q8T1」と「Read SEQ1M Q1T1」の結果をまとめた。

 結果は、一目瞭然でAMD B850、B650マザーボードでは、9100 PROの公称読み出し速度をしっかりと引き出せているが、Intel B860マザーボードはZ870と同じく、SEQ1M Q8T1が1万2000MB/秒台、SEQ1M Q1T1が9000MB/秒台前半に留まってしまっている。

 Intel 800シリーズチップセットが要因と判断できるわけだが、こうなると気になるのはビデオカードにも普及の波が来ているPCI Express 5.0全体の問題なのか? という点だろう。

PCIe5.0×4対応のPCIeカードでテスト

 要因がM.2スロットなのか、PCI Express 5.0全体なのか確かめるべく、PCIe5.0×4対応M.2拡張スロットを備える拡張カード経由での動作を確認していこう。

 ここでは、2基のPCIe5.0×4対応M.2拡張スロットを搭載するASUS「ROG HYPER M.2 PCIe CARD Gen5」を使ってみた。マザーボードはPCIe5.0拡張スロットを備える「ProArt Z890-Creator WiFi」と「ProArt X870E-CREATOR WIFI」を採用している。

「ROG HYPER M.2 PCIe CARD Gen5」に、9100 PRO 4TBを搭載した

レーン数はビデオカード用のPCIe5.0×16から分割され、PCIe5.0×8動作になるが、両マザーボードは貴重なPCIe5.0拡張スロットを装備している

 各環境で「CrystalDiskMark 8.0.4」を実行すると、PCIe5.0拡張スロットに取り付けた「ROG HYPER M.2 PCIe CARD Gen5」を経由することで、Z890マザーボードでも1万4000MB/秒台の連続読み出し速度を発揮した。

 「Read SEQ1M Q8T1」だけでなく、「Read SEQ1M Q1T1」も9750.72MB/秒台に伸びるなど、不安を感じない結果を叩き出している。これまでの結果から、Intel 800シリーズチップセットを搭載したマザーボードのM.2拡張スロットは、なにかしら問題を抱えているのは確実だろう。

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