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Samsung SSD 9100 PROのリードが12GB/秒台で頭打ち?

PCIe 5.0対応SSDはインテル環境とAMD環境で速度が違うってホント? 全方位からチェックしてみた

2025年06月19日 10時00分更新

ゲームロード時間への影響をチェック

 続けてゲームタイトルや公式ベンチマークを使って、ゲームロード時間への影響を確認してみた。1つめは定番ベンチマーク「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」からだ。4K解像度、最高品質でベンチマークを5回実行、レポートに記載される「ローディングタイム」の合計値を使用。最低と最高値を除いた3つの数値から平均値を出した。

 体感できる差ではないが、AMD X870E環境は1.5秒ほどロード時間が短縮している。ちょっと古いゲームだが、Direct Storage(ダイレクトストレージ)に対応した初のゲームタイトルで内蔵ベンチマークを備え、シーンごとのロード時間が表示される「FORSPOKEN」と、モンハンシリーズ最新作となる「モンスターハンターワイルズ」でロード時間をチェックしてみた。

 「FORSPOKEN」は内蔵ベンチマークを4K解像度、最高画質で実行し、シーン1~7までのロード時間を記録。最低と最高値を除いた3回の結果から、平均値を求めた。「モンスターハンターワイルズ」は、ファストトラベル(竜都の跡形⇔隔ての砂原)に要した時間をストップウォッチで計測し、同様に平均値を求めた。

 結果は「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」と異なり、「FORSPOKEN」、「モンスターハンターワイルズ」ともに、インテル Z890環境のほうがロード時間が短くなっている。

 インテルとAMDの根本的な違いもあり、ここまで9100 PROの連続読み出し速度が1万2000MB/秒台にダウンするデメリットを実感できるような明確な差はない感じだ。

差が明らかなファイルコピー

 最後はストレージの読み出し、書き込みパフォーマンスの影響が出るファイルコピー時間を確認していこう。コピーするファイルには、容量234GB、ファイル数1万646個のAdobe RAW画像ファイル、容量133GB、ファイル数42個のゲームデータ(モンスターハンターワイルズ)、容量57.3GBのmp4動画、ZIP形式で圧縮した容量31.5GBを用意。9100 PRO 4TBと、PCIe4.0×4インターフェース対応NVMe SSD「990 PRO 4TB」の間でコピーを実行した。

 ファイルのコピーには、コピーに要した時間の測定が行なえるフリーソフトウェア「DiskBench」を使用。それぞれ5回実行し、最低と最高値を除いた3回の結果から、平均値を求めている。

 多用することは少ないファイルのコピーだがその差は明らかで、最も容量が大きくファイル数も多いRAW画像のコピー(9100 PROからの読み出し)では、AMD X870E環境が14秒も短くなっている。そのほかのコピー時間も、インテル Z890環境のコピーに要した時間は、AMD X870E環境の80%強といったところだ。

 さらに連続読み出し速度ほどの速度差はみられなかった書き込み時も(9100 PROへの書き込み)、AMD X870E環境のほうが高速だった。

 9100 PROの連続読み出し速度が、1万2000MB/台となる要因はひとまず棚上げして、インテル Z890環境とAMD X870E環境でパフォーマンスを確認したが、ファイルコピーを除いてその差が気になることはないかもしれない。

 ファイルコピーに関しては、読み出し、書き込みSSDをPhison PS5026-E26コントローラーを搭載した2TBでも試したが、結果は9100 PROと同じ傾向になっていた。参考として結果を出しておこう。

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