Samsung SSD 9100 PROのリードが12GB/秒台で頭打ち?
PCIe 5.0対応SSDはインテル環境とAMD環境で速度が違うってホント? 全方位からチェックしてみた
2025年06月19日 10時00分更新
定番ストレージベンチでリード1万2000MB/秒を確認
まずはストレージベンチマークの定番「CrystalDiskMark 8.0.6」で、連続読み出し速度を確認しよう。
なお、NVMe対応SSDを計測する場合、本来はNVMeモードで計測すべきだが、本稿の主旨は9100 PROのパフォーマンスチェックではないので、デフォルトモードで計測している。インテル、AMD環境それぞれでの性能差、つまり連続読み書き速度であるSEQ1M Q8T1の数値がわかれば問題ないからだ。
結果はイベントで展示されていた通りで、連続読み出し速度の「SEQ1M Q8T1」が、Z890マザーボード上だと1万2340.56MB/秒と、X870Eマザーボードから1割強下がる結果となっている。
連続書き込み速度は公称値に迫る1万3000MB/秒台に達しており、ランダムなども優秀な結果だけに、読み出し速度が1万2000MB/秒台になるのを把握していないと、9100 PROとインテル環境の相性問題と考えてしまうかも。
連続読み出し、書き込み速度を計測する「ATTO Disk Benchmark 4.01.0f1」も結果は同様で、書き込み速度の最大値は12GB/秒台だが、読み出し速度はZ890環境で11.44GB/秒と、X870E環境から16%弱ダウンしていた。
Z890環境で連続読み出し速度が1万2000MB/秒台に留まるのが確認できたわけだが、前述の通り9100 PROとの相性では? という疑念も残るので、PCIe5.0 NVMe SSDの定番コントローラーになるPhison「PS5026-E26」を搭載し、連続読み出し1万4000MB/秒を発揮するモデルを試してみた。
すると連続読み出し速度は、9100 PROに準じる結果で、Socket AM5のX870E環境から2000MB/秒ほどダウンする1万2000MB/秒台となった。
1割強の読み出し速度ダウンの影響は?
断然、LGA1851環境が怪しくみえてくる結果だが、すでにガクッと価格が下がったCore Ultra 7 265シリーズで組んだ人やクリエイティブ用途メインで、この夏LGA1851で組もうと考えている人は少なからずいるだろう。そこで、このパフォーマンス差がどの程度影響するのかを、ストレージベンチマークやゲームのロード時間、ファイルコピー時間などで確認してみた。
まずは、PCMark10と3DMarkのストレージテストからみていこう。システムドライブ向けテスト「PCMark10:Full System Drive Benchmark」、データドライブ向け「PCMark10:Data Drive Benchmark」、ゲームドライブ向け「3DMark:Storage Benchmark」を実行した結果が以下だ。
「PCMark10」の「Full System Drive Benchmark」と「Data Drive Benchmark」は、総スコア(Score)とテスト中の帯域幅(bandwidth)、それにアクセスタイム(access time)において、インテル Z890環境のほうがわずかだが優秀となっている。なかでも「Data Drive Benchmark」の帯域幅は、AMD X870E環境から2割弱アップと、大きく伸ばしている。
一方、「3DMark:Storage Benchmark」は、AMD X870Eがわずかに優勢となっている。テストごとの帯域幅を確認すると、ゲームロード時間をテストする「Load Battlefield V」で2%程度、「Load Call of Duty: Black Ops 4」で6%程度、AMD X870E環境が優れていたが、「Load Overwatch」は、インテル Z890環境が8%も数値を伸ばしていた。
そのほかのテスト結果も、明確な優劣は付けがたい結果となっている。
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