G-Master Velox Mini B650A AMD Editionをレビュー
Radeon RX 9070でFF14も黒神話もモンハンワイルズも4Kプレイ!? 最近の小型PCってスゴイ
2025年05月01日 10時00分更新
Ryzen 5 9600はどのくらいの性能?
AMDでゲーミングPC向けCPUと言えば、Ryzen 7のX3D系が定番だが、コスパ重視なら少しでもビデオカードに予算を振ったほうがいい。その点を考慮し、G-Master Velox Mini B650A AMD Edition
の標準構成では、6コア/12スレッドの「Ryzen 5 9600」を採用している。
では、このRyzen 5 9600の実力はいかほどか? 定番のベンチマークソフト「CINEBENCH 2024」でチェックしてみよう。CGレンダリング速度からCPU性能を「pts」という独自単位でスコアー化してくれる。試したテストは全コアを使うMulti Coreと、1つだけ使うSingle Coreの2種類。設定は標準、つまり10分間以上の繰り返し計算としている。
結果はMulti Coreが922pts、Single Coreが128pts。手元の過去データと比較してみると、「Ryzen 5 9600X」(6コア/12スレッド、最大5.4GHz)の結果がMulti Coreで914pts、Single Coreで130ptsとかなり近しい。
もちろん、このデータが若干古いことや、構成しているPCパーツの違いがあるため、フェアな比較とは言えない。とはいえ、上位モデルとほど近い性能であることは確認できた。また、ライバルとなるであろう「Core Ultra 5 225F」のデータを見てみると、Multi Coreで922pts、Single Coreで125pts。こちらもほぼ同じぐらいの性能だった点が興味深い。
しかし、いくらミドルクラスのCPUとはいえ、空冷クーラーでは冷却が厳しいのではないかと考えてしまう。そこで、高負荷がかかるMulti Coreテスト中のCPUの状態をモニタリングツール「HWiNFO64 Pro」でチェックしてみた。
CPUの温度(Tctl/Tdie)は最大68.2度、平均66.3度とかなり余裕がある状態だった。また、TDP 65WのRyzenシリーズではCPU PPTの上限は88Wなのだがテスト中は88W前後にはりついていたので、発熱を抑えるために性能を低くしている、ということはないだろう。CPUの最大性能をいかんなく発揮できていると見ていい。
ただし、高負荷中の動作音はやや大きめだった。前方約30cm付近で騒音値を測ってみたところ、アイドル時こそ37.8dB前後(暗騒音は34.9dB前後)と静かだが、Multi Coreテスト実行中になると、44.6dB前後まで上がった。
とはいえ、Single Coreテストでは38.5dB前後と十分静かなので、動画エンコードなどの全コアに常時高負荷がかかるような使い方をしないのであれば、大きな問題ではないだろう。そうは言っても少しでも騒音を抑えたいという人なら、BTOでCPUクーラーを静音性に定評があるNoctua製品にカスタムしよう。
3DMarkの結果もなかなかいい
ゲームに重要な3Dグラフィックス性能はどうだろうか。Radeon RX 9070は最新のアッパーミドルGPUで、ビデオメモリーが16GBと多いため、WQHDや4Kといった高解像度プレイ向きと言える。
まずは定番もベンチマークソフト「3DMark」を試してみた。多くのテストがあるが、まずはレイトレーシングなどを多用するDirectX 12 Ultimate対応の「Speed Way」の結果を見てみよう。
スコアーは5627と性能は上々だ。また、右側中央にあるベンチマーク中の動作クロックのグラフを見るとCPUもGPUもフラットになっており、安定して動作していることもわかる。ちなみに、CPUとGPUの温度も安定していた。重ための「Steel Nomad」テストですら、いずれも50度台前半までしか上がらなかった。
ほかのテストも全体的にスコアーが高く、CPUもGPUも冷却に余裕がある状態で安定動作していた。結果は下記にまとめたので、ご自身のPCとの比較に役立ててほしい。
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