2025年春の新製品シリーズはまだ続きます。今回はなんと大型センサー機。35mmフルサイズより一回り大きな(約1.7倍のサイズ)イメージセンサーを搭載した、富士フイルムのGFXシリーズ「GFX100RF」。画素数は1億画素。しかも小型化したレンズ一体型モデルだ。
広角な単焦点レンズだけど、なにせ超高画質の1億画素であるから、そこから真ん中へんをちょろっと切り出しただけで1000万画素くらい余裕で残るわけで、実際、カメラの機能としてもクロップズーム(デジタルテレコン)やアスペクト比の変更なんかを駆使するようになっている。遠くに小さく写ってる猫をガンガンガンとズームアップしていくとディテールがどんどん見えてくる的な楽しみもあるのだ。
とりあえずやってみよう。すぐ近くにいたキジトラだけど、1億画素で撮影したものからこんな風に切り出してみた。
続いて地面すれすれ猫。このGFX100RFはモニターがチルト式なので這いつくばって撮るのにいいのだ。誰もいない袋小路の駐車場だったので人目を気にせず這いつくばれたのである。
そしたら、なんか胡散臭いヤツに目を付けられちゃったぜ、って顔で去られてしまった。すまん。でもちゃんと顔にフォーカスを合わせながら撮れたのでよし。
というわけで、ここからは室内猫編。いつもの保護猫シェルターQUEUEにGFX100RFを持ち込んでの撮影だ。まずは午後の陽射しを浴びているカスターさんにご挨拶。
こんな感じでモニターを開いて猫AFさんよろしくって感じで、左手で挨拶したのが冒頭写真。調子にのってキジトラさんへもご挨拶。
左手で猫に挨拶しつつ、右手でファインダーを覗いて撮影。こういうとき猫瞳AFが仕事をしてくれると助かる(そうじゃないと人の指にピントがあったりしちゃうから)。2025年4月 富士フイルム GFX100RF
GFX100RFって、はじめての片手で撮れるGFXじゃあるまいか。今までのGFXって右手だけで撮ろうとすると腱鞘炎になりそうだったから(つまり重かった)。
猫に挨拶してたら、遊んでほしそうな顔で白黒の猫が見下ろしていた。名前はしんのすけ。キャットタワーから身を乗り出している姿が可愛かったので、モニターを開いてローアングルで狙ってみた。
では遊んであげようってことで、左手におもちゃを持ってお相手。AFは速くて優秀だけど、さすがに連写向きのカメラではないので、おもちゃに飛び付く前のタイミングを見計らってる姿でどうぞ。
GFX100RFって35mm判換算で28mm相当の単焦点レンズしか持ってないので、猫撮影向きではないかなと思っていた。だが、そのぶんコンパクトで取り回しやすいので機動力あるし、何しろ1億画素パワーが強力すぎて、ディテールまでしっかり描写できてるので、クロップして撮っても(GFXではデジタルテレコンと呼んでいる)、さらにトリミングしてもイケるのであった。
ダイヤルをカリカリ回してぴしっとセッティングして作品を撮る、っていう使い方もいいけど(それが王道だし)、今回のように高画素を活かして楽しむってのもアリなのだ。
お値段はそれなりにするのでそうそうオススメはできないけれども、クオリティを見ればその価格にも納得なのである。
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筆者紹介─荻窪 圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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