キヤノン「Powershot V1」で
猫を撮るなら超広角がおもしろい!
今週の猫撮り新製品はコンパクトデジカメ。今までハイエンドコンデジといえば1型センサー搭載機がメインだったけど、キヤノンから発表された「Powershot V1」はその2倍の面積を持つ1.4型センサー搭載なのだ。
なぜ1.4型だと面積が2倍なのかというと、1型、2型というのはセンサーの対角線の長さを基準としており、対角線が√2倍になれば面積は2倍になるわけで、1.4ってのはおよそ√2だからだ。
まあ、型番が「Video」や「Vlog」の頭文字である「V1」だし、製品にウインドスクリーン(通称「もふもふ」)がついてくるのが1.4型センサーのコンパクトデジカメとなれば、猫を撮るにも魅力的なのである。
ただ、猫の写真を撮るときは「もふもふ」は付けない方がいいね。猫にこんな風に遊ばれちゃう。
このPowershot V1、16-50mm相当の超広角系ズームレンズ搭載なので、近くで撮れる猫(飼い猫とか)用なのだけど、広角ならではの面白さもある。
一番は遠近がめっちゃ強く出ること。カメラを近づけるほど遠近は極端に出るので猫との関係性が大事になるけど、足から撮ると顔がかなり小さく写る。
逆に顔を手前に撮ると身体が細くなる。
そしてカメラが近づくと面白いポーズをしたりするのである。
続いて、超広角の面白さは背景を広く撮れること。自宅だと背景に良からぬものが写って困ったりするけど、背景が写ってもOKな場所だとこんな風に全貌を楽しめるのだ(いつもの「保護猫シェルター QUEUE」です)。
このキャットタワーの猫ベッド、天井スレスレの場所にあり、モニターを開いて腕を思いきり上に伸ばして撮影。フォーカスは猫瞳AFさんよろしくって感じで。
そして超広角が楽しいのは猫と遊ぶとき。今回の主役は「カスター」と名前がついてたチャトラ。おもちゃへの食いつきがすごくよかったのだ。
超広角だと近距離で撮れてぐわっと飛び付いてきたときの絵に迫力も出るので左手で遊びながら右手で撮ったのが冒頭の1枚。背景のボケもほどよいし、飛び付いた瞬間だけどフォーカスは目に合ってるし、いいタイミングで撮れてるし、遠近が強く出るので床が実際より遠く見えるのもいい。
もう1枚。猫が大きくぐわっと動いても、フレームからはみ出しにくいのも超広角の良さ。実際には左前足がベッドから離れていないのだけど、まるでジャンプしたように見える。広角マジックだ。
最後は広角ではないけど(40mm相当くらい)、コンパクトデジカメならではの寄った写真を。身体がぼけてて顔だけがでかくせまっってて面白かったので。
実のところ、Powershot V1って望遠に弱いので猫撮りにはあまり向かないかなと思ったけど、なんのなんの。ぐっと近寄れる猫なら超広角ならでは距離感が楽しい写真を撮れるのだった。
あと、やっぱデジタル一眼よりこういうコンパクトカメラの方が猫が警戒しないのもよいですわ。
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筆者紹介─荻窪 圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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