仕事で使えるビジネス版LINEである「LINE WORKS」の連載では、アカウント作成の基本からビジネスシーンでの活用術、便利なTipsなどを紹介していく予定。第155回は、メジャーアップデートであるLINE WORKS v4.2で改善された便利な機能を紹介する。
2025年4月10日、LINE WORKSはメジャーアップデート(バージョン4.2)をリリースした。今回のコンセプトは「迷わず、スムーズに、シンプルにはたらく。」となっており、画面デザインや操作感の統一をさらに進めることで、使うときに「どこを触ればいいんだっけ?」と迷う時間をできるだけ少なくして、業務を効率化できる。今回は、LINE WORKS v4.2の便利機能を紹介するので、早速活用してほしい。
トークルームのカテゴリ表示&ファイル送信UXの共通化
まず大きな変化のひとつは、トークルーム一覧の上部にタブが追加された点。今までは1:1チャットや複数人チャットなどがずらっと並んだリストから探す必要があったのだが、カテゴリ別にタブで切り替えられるようになったので、目的の相手をサッと見つけられるようになった。また、「LINE WORKSラジャー」のユーザーであれば、右端に「ラジャー」タブも追加される。
もうひとつの注目ポイントは、トーク画面だけでなくメールや掲示板など、ほかのサービスでもファイル送信の手順が統一されたこと。送信するときに「デバイスに保存」「他のアプリに送信」といったアクションがわかりやすく並んでいるので、LINE WORKS内の別トークルームへの転送や、外部アプリへ連携するときもスムーズに行える。
端末にいちいち保存しなくてもLINE WORKS上でやり取りが完結する場面が増えたので、ストレージ容量を気にしなくていいのは地味にありがたいところだ。
掲示板の機能が強化された
掲示板は社内のお知らせやノウハウ共有のハブとして活用しているところも多いだろう。今回のアップデートでは、掲示板の投稿ごとにラベルが付けられるようになった。たとえば「重要」や「イベント」「売上報告」など好きな分類でラベル設定しておけば、ラベルをもとに必要な投稿だけをフィルタリングして表示できる。必要な情報を一瞬で探せるようになり、資料の山に埋もれることもなくなるだろう。
掲示板へのファイル添付は、PC版ならドラッグ&ドロップが使えるようになった。別ウィンドウを行き来する手間が省けるので、作業中のストレスが軽減される。さらに、複数ファイルが添付されている投稿には「すべて保存」ボタンも。まとめてファイルをダウンロードしたいときにボタンひとつで完結するのは便利だ。
また、最近の投稿画面で、掲示板内の画像や冒頭の文章などが露出されるフィード型の表示方法に切り替えられるようになっている。管理者画面でフィード型表示機能の有効/無効の設定が行える。
Drive Plusの新機能
Drive Plusを使っている人にはうれしいニュース。メールでファイルを添付するときに、ワンタイムパスワード(OTP)付きの共有リンクを生成できるようになった。いわゆる「パスワード付きZIP+パスワード別送」というPPAP運用を回避できるので、セキュリティを確保しながらパスワード管理の手間も減らせるというメリットがある。
OTPリンクは管理者が管理者画面→メール管理→ファイル添付の「Drive上ファイルのセキュアリンク設定」を有効化すれば使えるようになる。
Driveのファイル検索機能も強化され、PDFや画像に含まれる文字情報まで検索できるようになっている。これは、地味に革命的だと思う。たとえばスクリーンショットやPDF内の文字も検索できるので、必要な情報に一気にたどり着きやすくなる。
また、スマホのカメラで撮影した書類をPDFやJPGとしてすぐにDriveに保存できるようになった。外出先で受け取った紙の資料などもその場でさっと撮ってアップできるので、在宅勤務やリモートワークの多い人には特に便利だろう。
カレンダーとタスクのシームレスな切り替え
スケジュール管理にタスク管理も組み合わせたい人には朗報だ。カレンダーで予定を確認し、そのままタスクを追加したい場合、「新しい予定」を作成し、画面上部の「⇄」 の矢印アイコンを押すと、すぐにタスク作成画面に切り替えられるようになった。わざわざホーム画面からタスクに入らなくてもカレンダーから直接タスクを追加できるため、操作の手間が減るのだ。
アドレス帳の外部ユーザー連携強化
アドレス帳では、社内メンバーがつながっている外部ユーザーを、自分の連絡先リストに追加できるようになった。管理者が外部連携を許可していれば、そのままトークを開始できるので、外部とのやり取りを素早く始められる。もちろん、外部LINE WORKS連携の権限を持っていないユーザーは送信できない。
また、「すべての連絡先」や「よく使う項目」などで、相手がLINE WORKSなのかLINEなのかアイコンでわかるようになったので、送信時に迷うことがなくなった。
アンケート結果を棒グラフで可視化
社内でアンケートや投票を取れる「アンケート」機能はとても便利。今回、集計結果を縦・横の棒グラフで表示できるようになった。円グラフとはまた違った見せ方ができるので、多数の選択肢を比較したいときにかなり便利。プレゼン資料に貼り付けてもぱっと見で結果が分かりやすいだろう。
全体を通して「迷わず、スムーズに、シンプルにはたらく。」というコンセプトにこだわっていることがわかる。どれも便利なので、LINE WORKSユーザーは試してみてほしい。
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