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次期Core UltraシリーズのPanther Lakeは今年後半に量産開始 インテル CPUロードマップ

2025年04月14日 12時00分更新

Panther Lakeは今年後半に量産開始

 これに続いて具体的な話に入ったわけだが、そもそも氏はEDAメーカーのトップを長く勤めていただけのことはあり、Intel Foundryに関しての方向性はかなり具体的なものだったのに対し、予想できたことではあるがIntel Productsの方に関しては、「Michelle(Johnston Holthaus:Intel Products CEO)と彼女のチームが明日詳しく説明する。今日はクライアント・コンピューティングにおける、いくつかの具体的な優先事項について強調するだけにする」といささか抽象的な表現に留まった。唯一明言したのはPanther Lakeが今年中に量産を開始するということ程度の話でしかなかった。

Panther Lakeを今年中に量産すると明言。この話もIntel 18Aの進捗に絡む話であって、製品にフォーカスした話ではない

 その一方でIntel Foundryに関しては、こう発言した。「世界的な低価格生産の需要が高まる中、柔軟性と強靭性、安全性を備えたサプライチェーンが必要とされており、Intel Foundryは(こうしたニーズに対して)重要な役割を果たす」「私は毎週チームリーダーたちに最新情報を提供し、その後エンジニアリング面での週次報告をして、プロセスや技術をどのように改善できるかについて話し合っている。チームには私の要求を満たしてもらう必要があるが、私の要求水準は非常に高い」

 「Foundryはサービス事業であり、信頼という基本原則の上に成り立っている。これは非常に重要である。またFoundryの顧客はそれぞれ独自の設計手法や設計スタイルを持っていることも認識している。私はこれをCadenceの時代に学んだが、インテルもまたこれを学ばねばならない」「顧客は皆、好みのIPベンダーやEDAパートナーを持ち、性能、品質、歩留まりを最適化しようとしている。インテルがそれを変えるつもりはない。我々は顧客の話を聞き、顧客がどういう進め方をするかのパターンを認識し、どんなEDAプレーヤー、どんなIPを使用しているかに注目し、顧客が必要とするパフォーマンスと歩留まりを最適化し、向上する必要がある。これは私がよく知るエコシステムであり、当社の目標達成に向けて全力で取り組んでいく」

 「インテルはIntel 18Aと、これに続くIntel 14Aの開発を継続している。Panther Lakeは今年後半にIntel 18Aでの量産を開始する予定で、これは(Intel Foundryのビジネスにとって)必要条件であり、かならず実現しなければならない。」「長期的には2~3社の外部顧客を獲得することが非常に重要」「インテルは先進的なチップの設計と製造が可能な唯一の米国企業であり、トランプ政権が米国の技術と製造のリーダーシップ強化に重点的に取り組んでいるという環境下において重要な役割を担える」といった言葉で現在のFoundryビジネスをどう変革していくかを説明した。

 このFoundryビジネスに関するもう少し具体的な説明は、4月に開催予定のIntel Direct Connectイベントで語られる予定となっている。

AI PC、データセンター、AIを3本の柱にする

 次は、翌日に開催されたIntel Delivers Product Strategy and Updatesの模様である。こちらは6人もの話者が登壇する豪華なものではあったのだが、例えばMichelle Johnston Holthaus氏の内容は顧客のニーズを理解することが重要としたが、具体的な話はZOOXの自動運転車やedgerunner AI/Softtekとの協業といった実例であり、こう言うと角が立ちそうだが、別にCEOが交代した後で始めた取り組みでもなんでもない。

Michelle Johnston Holthaus氏が、顧客のニーズを理解することが重要と説明。派手だったGelsinger CEOから、そうした派手さを好まないTan CEOに代わった結果、Tan CEOの下が派手になった気がするのは気のせいか?

 では今後の取り組みは? というと、AI PCとデータセンター、それとAIを3本の柱にするという程度である。

AI PC、データセンターAIを3本の柱にする。本来利益を確保しやすいのが前2つで、AIに関して言えばトレーニングを無理に追わなければこれも利益を確保しやすいとは思うのだが……

 そのAI PCというかクライアントであるが、Panther Lakeの量産開始こそ2025年中であるが、市場に本格導入されるのは2026年となることが今回明示された。

クライアントPCも細かい話はないので、最初のSKUは2025年中に登場し、本格的にラインナップを増やすのは2026年からということかもしれない。説明したのはJim Johnson氏(SVP&GM, CCG)

 またデータセンターAIについても、次のPコア/EコアのXeonが投入されるのは2026年であることが今回発表された。

次世代Xeonの投入は2026年。そもそもClearwater Forestも昨年はずっと2025年中のリリース予定と言い続けていたのに、しれっと延期させるあたりが問題視されていると思うのだが……

 実はこのスライドを含むあたりの動画、2日目のハイライトの方では省かれていたので「ロードマップを取り下げた?」などと話題になったようだが、フルバージョンの方では42分あたりからちゃんとこれが出ている。問題はこの2026年の製品はなにか? ということだ。

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