●ドブ漬けするだけでコーティング完了!
筆を使って少しずつ塗ってもいいですが、それよりも簡単でキレイに仕上がるのが、ドブ漬け。塗料缶に直接モンキレンチを入れてしまう方法です。今回のように、グリップ部をコーティングしたい時には最適な方法といえるでしょう。
まずは準備として、モンキーレンチを脱脂。続いて、プラスティ・ディップのフタを開け、底までしっかりかき混ぜます。塗料は粘度が高めなこともあり、泡立ってしまうとなかなか消えません。静かに、ゆっくりとかき混ぜましょう。
混ぜ終わったら、モンキーレンチのハンドル部分をドブ漬けします。
ゆっくり浸し、少し揺すって塗料が隙間や凹みにもいきわたるようにしてから、ゆっくり取り出せばOK。コツは、垂れ落ちない程度に塗料をたっぷり塗ること。多少厚みにムラがあるように見えても、それほど気にする必要はありません。
30分もすれば表面が乾き、手で触ってもくっつかなくなります。とはいえ、厚みのある部分の中までは乾いておらず、ふにゃふにゃしているので、4~5時間は乾かした方がいいでしょう。
塗料は収縮が大きく、たっぷり厚く塗れていた部分でも、乾くと結構薄くなっています。そのせいか、最初から薄くしか塗れていない部分は裂けやすく、地肌が見えてしまうこともありました。こういった失敗がないよう、最初にたっぷり塗るよう心がけましょう。
さらに厚くしたい場合は、乾いてから再度ドブ漬けするといいでしょう。時間はかかってしまいますが、重ね塗りするほど厚みが増します。
なお、基本的に塗料の食いつきはよく、そう簡単には剥がれません。とはいえ塗膜の端を指で強く擦ると剥がれてきます。この部分をつまみ、強く引っ張ると、靴下を脱ぐかのように剥がれます。塗るのを失敗したときはもちろんですが、汚れたり破けたりして塗り直したいときは、剥がしてやり直すのがオススメです。
乾燥後にゴムになるといっても、輪ゴムほどは簡単に伸び縮みしないので、すっぽ抜ける心配はまずありません。また、滑りにくくなりますがベタつきはほとんどないので、ホコリやゴミの付着で悩むこともないでしょう。
●剥がせることを逆手にとれば、保護キャップが作れる?
本来、塗料は剥がれないほうがいいものですが、形を壊すことなく剥がせるのであれば、ゴム製の保護キャップが作れる可能性があります。
とくに、先端や角の尖ったものは危険ですから、こういった部分にピッタリはまるキャップがあるとうれしですよね。ということで、プラスティ・ディップでキャップが作れないか実験してみました。試したのは、先端を守りたいピンセットと、刃先の保護をしたいニッパーです。
一番簡単な方法は、キャップを作りたい対象をそのままドブ漬けし、乾いてから剥がす方法。ただし、普通にドブ漬けしてしまうと凹凸に入り込み、上手く剥がせない可能性が高くなります。そこで、マスキングテープを使って先端を閉じ、隙間を埋めるといった下準備をしました。
なお、乾いた塗料が抜けやすくなるよう、薄く潤滑油を塗ってみました。どの程度効果があるかはわかりませんが……。
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