田口和裕の「ChatGPTの使い方！」

第33回

文章術としてのCursor入門　仕事で使うための実践編

業務メールを作成する

　次に、日常業務で頻繁に発生する「業務メール」の作成プロセスを見ていこう。業務メールは企業活動の基本的なコミュニケーションツールであり、簡潔さと明確さが求められるとともに、相手との関係性に応じた適切な丁寧さも必要とされる。

　手作業で一から書くと意外と時間がかかるうえ、同じような内容を何度も書く必要があることも多い。Cursorを活用すれば、テンプレートの作成から具体的な内容の入力、トーンの調整、そして多言語対応まで、効率的かつ質の高いメール作成ができるようになる。

　特に日常的に同じような種類のメールを書く必要がある場合（新規顧客への挨拶、定期報告、会議の招集など）、AIの力を借りることで大幅な時間短縮が可能だ。では具体的な活用方法を見ていこう。

STEP1：状況に合わせたメールテンプレートの作成

　まずは状況に合わせたメールテンプレートの作成から始めよう。Cursorを起動し、新しいファイルを作成する。右側のAIパネルを表示させ、使用するAIモデルを選択する。ここでは前回と同様に高性能な「Claude-3.7-Sonnet」を選択した。

　AIパネルに「提案メール」「依頼メール」「報告メール」など、作成したいメールの種類と状況をプロンプトで指定して依頼しよう。

プロンプト：初めての取引先への製品提案メールのテンプレートを作成してください。製品は自社開発のAIツールです。

「Send」をクリック

　AIが生成したテンプレートはこのようになった。件名から本文、締めの言葉まで一通りの構成が含まれている。問題なさそうなら「Apply to メールテンプレート（ファイル名）」をクリック。

「Apply to メールテンプレート」をクリック

　AIが生成したテンプレートが左側のエディター画面に転記された。署名部分を修正して「Accept」をクリック。

「Accept」をクリック

　完成したテンプレートは「template_proposal_email.txt」といったファイル名で保存しておけばいつでも再利用できる。また、テンプレートのバリエーションとして、より簡潔なバージョンやより丁寧なバージョンなど、複数のテンプレートを用意しておくのも良いだろう。

署名部分は修正済み

　他にも以下のようなテンプレート作成に対応できる：

・アポイント依頼メール：「営業アポイントの依頼メールテンプレートを作成して」
・フォローアップメール：「商談後の感謝とフォローアップのメールテンプレートを作成して」
・納期遅延の連絡：「納期遅延をお詫びするメールテンプレートを作成して」