第47回
「狙い目」名簿が出回っている昨今、対策は急務です
祖母宅に怪しい電話が! 高齢者狙いの計画的な詐欺は留守電とアレで防御しよう
2025年03月25日 18時00分更新
「高齢者用マニュアル」を持つ詐欺師たち
ASCII.jpのYouTubeチャンネル特番からスピンアウトした「思わずヒヤッと/ホッとした、ネットにまつわる怖い話」を紹介する連載第47回。今回は「かつて使っていたWebサービスにヒヤリ!?」というお話をお届けします。
今回は「怪しい電話に怯える高齢家族の日々にヒヤリ!」というお話をお届けします。
怪しい電話がたくさん! 祖母を守りたくていつもヒヤヒヤ
私の祖母宅に怪しい電話がかかってくるようになりました。自動音声の国際電話だったり、「いま電気会社を乗り換えないと高額になる」と誘導してくる営業電話だったりとさまざまです。
電話はすべて留守電に任せるよう祖母には言いましたが、高齢で物忘れするようにもなっているので、もし詐欺に遭遇しても、「誰かに通帳や印鑑を渡してしまったこと」そのものを忘れてしまい、被害が大きくなってしまうのではと心配しながら日々ヒヤヒヤしています。
今回のヒヤリ案件は、大切なおばあさまのお宅にかかってくる悪質な営業電話や詐欺電話にヒヤヒヤしているという投稿者さんからのご報告です。
投稿者さんが危惧している通り、高齢者宅を狙った電話詐欺が増加しています。すでに見た人も多いかと思いますが、先日のNHKの報道によれば、お年寄りばかりを狙った不動産詐欺事件で摘発された悪徳業者が、特殊な名簿やマニュアルを利用していたのだそうです。
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その特殊な名簿というのが、80歳以上の高齢者数万人の個人情報が記載されているもので、その悪徳業者は名簿業者から1件あたりわずか10円でその情報を購入していたというから驚きです。
80歳以上のお年寄りというと、認知症およびその手前である「軽度認知障害(MCI)」であることも少なくありません。80歳以上を狙って「アポ電」する理由は、そういった「騙しやすい」人たちをあぶり出すためなのです。効率よく騙すためのマニュアルまで存在しますから対策は急務と言えます。
また公的機関、たとえば「総務省」を騙った詐欺電話も非常に多くなっているそうです。総務省の「総合通信基盤局」を名乗り、「お客様の携帯電話は2時間以内に利用停止処分となります」などの自動音声を再生し、これに反応してしまうと今度は人間(もちろん詐欺師)にあれやこれやと吹き込まれて現金を騙し取られることになるそうです。
そういった事例があるのですから、高齢のご家族がいる場合には同居非同居にかかわらず、注意喚起すべきでしょう。
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