ワールドモデル(世界知識)を活用した生成・編集
Gemini 2.0 Flash Experimentalの大きな特徴の一つが「ワールドモデル」と呼ばれる世界に関する深い知識だ。これは単なる画像生成能力を超え、物理法則、物体の形状、空間認識、さらには文化的背景まで理解した上で画像を生成・編集できることを意味する。
従来の画像生成AIは、与えられたプロンプトから画像を生成することはできても、三次元空間における物体の配置や視点の変更といった複雑な操作を正確に行うことは難しかった。例えば「この人物を後ろから見た姿で描いて」という指示は、同一人物の特徴を維持しながら空間的に異なる角度から描画するという高度な理解が必要だ。
Gemini 2.0 Flash Experimentalは、このような世界に関する知識を活用することで、物体や人物の角度変更、視点の切り替え、さらには料理レシピの視覚化のような複雑なタスクも実行できる。これにより、プロンプトだけでは表現しきれない空間的な要素や文脈も正確に反映した画像生成が可能になっている。
では試していこう。まずは「日本車を描いて」というシンプルなプロンプトから車の画像を生成。
続けて「この車を後方45度から見た姿を生成して」というプロンプトを入力すると、なんとこの車の後ろ姿を描写してくれた。
次にスマホで撮影した風景写真をアップロードし、「上の方から見た画像を描画して」と入力。
確かに視点が30度程度上に移動している。
「広角で引いた画像にして」と入力すると元写真で描写されていない部分も含めて生成された。
レシピや工程などを図入りで作成することもできる。
プロンプト:鶏肉とキノコのカレーの作り方を5つのステップで、各ステップの画像付きで説明して
一瞬で写真入りの5ステップレシピが完成した。
もちろん完成写真も生成されたものである。
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