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AMD、第5世代EPYC 9005シリーズ組み込みプロセッサーを発表

2025年03月11日 17時00分更新

 AMDがネットワーク、ストレージ、産業用エッジ市場向けに第5世代AMD EPYC 9005シリーズ組み込みプロセッサーを発表した。出荷開始は2025年第2四半期。サーバーグレードのパフォーマンスとエネルギー効率、および最適化された製品寿命とシステムのための専用機能を提供する。主な特徴は以下のとおり。

AMDが、第5世代AMD EPYC 9005シリーズ組み込みプロセッサーを発表した

第5世代AMD EPYC 9005シリーズ組み込みプロセッサーの特徴。長寿命、システムの復元力とセキュリティ、アプリ開発の容易さが向上している

■比類ないコア密度

 ソケットは前世代のAMD EPYC 9004シリーズと同じSocket SP5。シングルソケットで最大192コアを搭載し、競合製品と比較してワットあたりのパフォーマンスが1.3 倍向上。ソケットあたり最大6TBのDDR5メモリー容量と拡張されたI/O接続により、CXL 2.0で最大160個のPCIe Gen5 レーンをサポートし、ネットワークおよびストレージ・アプリケーションでストレージ容量の拡張と高速データ転送が可能だ。

前世代のAMD EPYC 9004シリーズと比べると、L3キャッシュが384MBから512MBに増量、メモリー帯域が460GB/sから614GB/sに上昇している

ライバルの第6世代Xeonと比べても、スループットとエネルギー効率とコア密度が1.3倍優れているという

■長寿命化

 組み込み市場のより長い製品ライフサイクルと運用要件を満たすために、製品製造サポートをこれまでの5年間から7年間に延長した。

■システムの復元力とセキュリティ

 NTB(Non Transparent Bridge)をサポート。NTBは、PCI Expressを介して2つのCPU間のデータ交換を可能にし、障害発生時にも動作を継続できるようにすることで、ネットワークシステムとストレージシステムの冗長性とフェイルオーバー機能を強化する機能。DRAMから不揮発性メモリーにデータを移動することで、電源障害発生時のデータ損失を防ぎ信頼性を強化。加えて、デュアルSPI(Serial Peripheral interface)により、安全で独自のブートローダをロードしてプラットフォームを認証し、信頼できる実行環境を確保する。

NTBは、異なるメモリードメインにまたがる2つのCPU間のデータ転送を可能にする

電源喪失を検知すると、自動的にDRAMの内容をNVMeストレージにコピーしてからシステムがオフになる。再起動時に、ストレージからDRAMにデータを復元する仕組みだ

セキュアブートローダーはSPI ROMに保存される。SPI ROMはBIOSよりも先に起動し、プラットフォームを認証する

■アプリケーション開発の容易さ

組み込みのYoctoフレームワークは、 カスタムLinuxディストリビューションの作成を可能にし、組み込みシステムの導入をサポートする。

第5世代AMD EPYC 9005シリーズ組み込みプロセッサーは計17製品をラインナップ

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