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OPPOはスマホにおけるAI体験のリーダーになることを目指す

2025年03月06日 09時00分更新

 OPPOは、MWC25に合わせて「OPPO AI Tech Summit」を開催。AI体験のリーダーとしての地位を確立することを目指すとアピールした。

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世界シェア4位をキープするOPPO。そのうち6割を海外市場で販売している

スマホに確実に入っていくAI、重要なのはユーザー体験

 イベントの冒頭で、OPPOの海外マーケティング・セールス・サービス担当プレジデントであるビリー・チャン氏は、「AIに関して言えば、究極的に重要なのはユーザー体験だ」と話す。

 「スマートフォンは単なるAIの媒体ではなく、最高のAI体験を実現するためのエンジン。グローバルなスマートフォンリーダーとして、OPPOは社内イノベーションを推進し、業界パートナーとのオープンなコラボレーションを通じて、AI体験をユーザーに提供していく」と同社の取り組みについて語った。

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OPPO 海外マーケティング・セールス・サービス担当プレジデント ビリー・チャン氏

 チャン氏は、過去数年間がOPPOにとって着実な成長の年であり、同社が世界シェアのトップ4であり続け、出荷台数の60%が海外市場、特に東南アジアからのものであることを強調。さらに、アメリカ市場では62%の成長を遂げ、メキシコと韓国ではトップ3に入るなど、急速に成長していることを紹介した。

 さらにグローバル市場にはフラグシップモデルの「OPPO Find X8」シリーズを投入し、2月には薄型の折りたたみ式スマートフォン「OPPO Find N5」を発表したことにも言及し、OPPO製品が最先端のイノベーションと最高のユーザー経験へのコミットメントを反映しているとした。

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 AIが日常生活をどのように変革するかについて、チャン氏はAIをこれまで以上に身近なものにし、AIを活用した写真撮影からよりスマートな生産性向上ツール、そして最も簡単なイメージングと編集まで、あらゆるユーザーがどこにいてもAIの恩恵を受けられる最初のブランドであると語った。

 年内には、AIは全世界で約1億人のユーザーに到達する見込みであるとし、これは単なるマイルストーンではなく、モバイルインターネット時代からAI時代への移行を推進するOPPOのコミットメントであるとのこと。AIはもはや排他的な特権ではなく、日常生活に不可欠なものになるとの見解を示した。

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 チャン氏は、OPPOがAI体験においてリーダーシップを発揮し、最高の体験を提供するため、「包括的であること」「常に進化し続けること」「セキュリティが核となる優位性であること」の3つが重要なポイントであると指摘。

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 このポイントの解決に向けて、OPPOはパートナーであるGoogleやMediaTekと協力していくとし、特にGoogleのAIイノベーション、AIモデル、AIアプリケーション、AIセキュリティへの貢献に謝意を表した。

GeminiからOPPO製アプリを活用できるように

 続いて、Google CloudのグローバルソリューションおよびコンシューマーAI担当マネージングディレクターであるマット・ウォルドバッサー氏が登壇。

 ウォルドバッサー氏は、GoogleとOPPOが協力してモバイルAIの未来を形作っていることへの期待を表明した。Googleは長年にわたりAIを変革し、テクノロジーとの対話方法を再定義してきた最前線に立っており、AIは単なるテクノロジーではなく、ビジネスと個人の可能性を解き放ち、より多くのことを達成するための変革力であると考えていると話した。

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Google Cloud グローバルソリューションおよびコンシューマーAI担当マネージングディレクター マット・ウォルドバッサー氏

 すでにGoogleの「囲って検索」のような機能がOPPOシステムにシームレスに統合されており、アプリを切り替えることなく、画面上のあらゆる画像、動画、テキストを検索が可能。GeminiアプリもOPPOスマートフォンで利用可能であり、電源ボタンを長押しするだけでGoogleのAIアシスタントとチャットを開始できる。

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 ウォルドバッサー氏は、GeminiがGoogleの構築した最も有能な汎用モデルであり、ネイティブ、マルチモーダル、そして長いコンテキスト機能を備えていることを紹介。Gemini 1.5 ProとGemini 1.5 FlashはすでにOPPO AI Phoneで利用可能であり、前例のないレベルのパフォーマンスと応答性を実現し、さらにOPPOと積極的に協力してGemini 2.0を統合し、将来の機能強化のために最も有能なモデルを提供していくと述べた。

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 加えて、Google GeminiとOPPO製アプリ(メモ、カレンダー、時計など)との統合が発表された。

 これにより、ユーザーは1つのプロンプト内で情報を取り出し、OPPO製アプリ全体でアクションを実行できるようになり、アプリケーションを切り替える必要なく、Geminiのインターフェース内で直接タスクを完了できる。ウォルドバッサー氏は、この深いレベルでのGoogleとOPPOの協力は、最先端のAI体験を世界中のユーザーに提供するという両社の共通のコミットメントを示すものであると強調し、今後のパートナーシップ継続への期待を表明していた。

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 続いて、MediaTekのワイヤレスビジネスグループ担当副社長であるウィル・チェン氏が登壇し、MediaTekとOPPOが長年にわたり緊密に協力してスマートフォンの未来を形作ってきたことを紹介。

 共同開発を通じて、最近発表されたフラッグシップDimensity 9400とプレミアムセグメントのDimensity 8300は、前世代と比較してNPUのパフォーマンスと能力が大幅に向上しており。チェン氏は、「AIの未来はクラウドだけにあるのではなく、スマートフォンとクラウド両方の利点を活用するハイブリッドコンピューティングにある」と説明した。

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MediaTek ワイヤレスビジネスグループ担当副社長 ウィル・チェン氏

 再び登壇したOPPOのチャン氏は、OPPOがイノベーションに専念しており、それがユーザーに最高の体験を提供するための強固な基盤となっているとし、AIの新たな章に入るにあたり、OPPOの最新のAIブレークスルーを提示。OPPOはAIを単なる機能ではなく、チップ、デバイス、クラウド全体に深く統合されたエンドツーエンドのソリューションであると考えていると話す。

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 特にチップレベルのAIは重要な役割を果たし、OPPOとMediaTekはチップが高効率かつリアルタイムのAIコンピューティングに最適化され、エネルギーコストを損なうことなく強力なパフォーマンスを提供できるよう緊密に連携しているとのこと。

 多くの企業がスマートフォンをAIのキャリアと見なし、モデルが受動的に実行されると考えているのに対し、OPPOはそれらがインテリジェンスを前進させるエンジンと見なしている。

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 また、OPPOはAIセキュリティについて触れ、Google Cloudを搭載したAndroid初のAIプライベートコンピューティングクラウドを発表。プライベートコンピューティングクラウドは、専用の環境であり、AIデータが安全または隔離されたシステム内で処理され、エンドツーエンドの暗号化を維持することで、すべてのAIインタラクションがプライベートになる。このブレークスルーにより、OPPOはAIを完全性と安全性の両面で再定義していると強調した。

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 これらのイノベーションに加え、OPPOは2025年に、AIの機能などのアップデートを毎月提供していくと発表。これにより、ユーザーは毎月新しいAI機能または拡張機能を楽しむことができる。これらのアップデートは、イメージング、生産性、創造性といった中核領域をカバーし、常に進化し続ける体験を提供するとのこと。

 最後にチェン氏は「OPPOはAI体験におけるイノベーションをリードすることに専念していく」と力強くアピールしていた。

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