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Granite Rapid-DことXeon 6 SoCを12製品発表、HCCとXCCの2種類が存在する インテル CPUロードマップ

2025年03月03日 12時00分更新

 米国時間の2月24日、インテルはGranite RapidsベースのXeon 6500P/6700Pシリーズを合計28+1製品発表した。"+1"というのは、このタイミングでXeon 6944Pも追加されているからで、これを除くと28製品となる。

 Xeon 6900Pシリーズも含めたSKU一覧はインテルのウェブサイトにあるが、もともと昨年中にXeon 6900Pシリーズは発表されており、今回はこれに追加された形だ。コア数は8コアから86コアまで、メモリーチャネルは8chとなっている。パッケージも全品FCLGA4710(Xeon 6944PのみFCLGA7529)構成である。

 ただ今回の本題はこちらではない。これに加えて今回、Granite Rapids-Dというコード名で知られる、Xeon 6 SoCも12製品発表になった。米国で2月16日から開催されていたISSCC 2025においてインテルは"Granite Rapids-D: Intel Xeon 6 SoC for vRAN, Edge, Networking, and Storage"(Paper 2-3)という発表をしており、この資料を基にこのXeon 6 SoCについてもう少し説明していきたい。

Xeon 6 SoCを12製品発表
エンコードの性能/消費電力比を最大14倍向上

 今回のXeon 6 SoC、製品名には"B"が付けられている。ラインナップで言えば、もともとはXeon Dシリーズが提供されていた市場であり、Sapphire Rapidsの世代では"N"(5G/Network Optimized)として製品が提供された。

製品数が多いSapphire Rapids

 ちなみに続くEmerald Rapidsの世代でも3製品が"N"付きで提供されているが、これらの後継となる製品であり、vRANやエッジサーバー、ストレージ、セキュリティ・アプライアンスなどのネットワーク関連製品への利用を念頭においたシリーズであるとされる。

特にvRAM(virtual Radio Area Network)への対応を前面に打ち出しているのだが、インテルの意気込みとは逆にvRANの構築にIAプロセッサーを使う比率はだんだん下がりつつある。これを少しでも喰い止めたいという意思の表れなのかもしれない

 表に現在発表された12製品のSKUをまとめているが、Granite Rapidsという名前でわかるようにPコアベースで最大42コアの製品までラインナップが用意されている。

 プレスリリースの中ではRAN向けのアクセラレーターであるIntel vRAN BoostによりRAN容量を2.4倍、性能/消費電力比を70%向上させるほか、メディア・アクセラレーター(Intel Media Transcode Accelerator)を搭載したことで、エンコードの性能/消費電力比をEmerald Rapids世代のXeon 6538Nと比較して最大14倍向上させた、としている。

これはCPUにどれだけアクセラレーターを突っ込んだか、という話でもある

 さてここからは実際の内部構造である。Sapphire RapidsやEmerald Rapidsではアクセラレーターを全部コンピュートタイルに統合していたわけだが、Granite Rapidsではこれを分離した。結果、コンピュートタイルはCPUコアとメモリーコントローラーのみとなった。それぞれのタイルの中身の詳細がその下の画像である。

コンピュートタイルはCPUコアとメモリーコントローラーのみ。これにより、Compute and Memory Dieは通常のXeonと共用にできる

インテルは、プレス向けの発表などではタイルと称するが、この発表ではダイといってるあたり、記事を書く側としてはどちらかに統一してほしいところである。それはともかくとして、Granite Rapids-D向けのIOタイルにはIAA(In-memory Analytics Accelerator)が搭載されていないのが目を惹く

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