第461回

新たな鉄板M.2 SSD筆頭候補確実！約2年半ぶりに登場したWD_BLACK SN7100がスゴい！

2025年03月03日 11時00分更新

実使用を想定したベンチマークも優秀

　「PCMark10」、「3DMark」のストレージベンチマークと、「ファイナルファンタジーXIV：黄金のレガシーベンチマーク」で、実使用でのパフォーマンスを確認していこう。

　まず、「PCMark10」のシステムとデータドライブを想定した「Full System Drive Benchmark」と「Data Drive Benchmark」を実行した。スコア、帯域幅（Bandwidth）、アクセスタイム（access time）をまとめている。

　今回のAMD Socket AM5環境では、SN7100 2TBは、Full System Drive、Data DriveともにSN770 2TBだけでなく、SN850X 2TBも上回るスコアを叩き出している。ただ、2年以上前だがインテル環境でSN770 2TB、SN850X 2TBを計測した際は、スコアや帯域幅、アクセスタイムはもっと伸びていたのが気になるところだ。

　「PCMark10」と「3DMark」はもちろん、Windows 11のバージョンが大きく異なるので、横並びの比較はできないが、機会があればLGA1851環境でも試してみたい。

　続けて、ゲームストレージとしての性能を測れる「3DMark」の「Storage Benchmark」と、「ファイナルファンタジーXIV：黄金のレガシーベンチマーク」を実行した際のレポートに記載されるローディング時間をまとめた。

　3DMark：Storage Benchmarkは、SN850X 2TBが、わずかな差だが3000台のスコアでハイエンドモデルの地位を守っている。ゲームのロード時間などの各テストでも、おおむねSN7100 2TBを下している。2番手ではあるが、前世代となるSN770 2TBを大きく引き離しているのは、ここまでと同じだ。

　続いて「ファイナルファンタジーXIV：黄金のレガシーベンチマーク」のローディングタイムを確認しよう。ベンチマークは、テスト環境のビデオカードで「非常に快適」指標を獲得できるWQHD解像度、最高画質で実行している。

　5つのシーンの合計ローディングタイムを比べたが、SN7100 2TBはSN850X 2TBと、ほぼ並
び、その差はわずか0.2secとなった。体感できる差ではないが、SN770 2TBから1秒近く短縮しているのがポイントだろう。

50％以上使用しても性能ダウンはみられず

　不満のないパフォーマンスを発揮したSN7100 2TBに、1.22TBのデータを書き込み。残容量608GBの状態でパフォーマンスを確認してみた。

　「CrystalDiskMark 8.0.6」、「PCMark10」、「3DMark」を実行したが、顕著なスコアダウンはなく、わずかだがパフォーマンスアップもみられた。システム、データ用に関係なく、安心して使うことができるだろう。

約67％使用した状態でのCrystalDiskMark 8.0.6の結果

PCMark10：Full System Drive Benchmarkの結果

PCMark10：Data Drive Benchmarkの結果

3DMark：Storage Benchmarkの結果

イチオシはSN7100だがそのほかも絶賛セール中かも

　Western Digital WD_BLACKシリーズの最新モデルで、約2年以上ぶりに投入されたWD_BLACK SN7100 NVMe SSDシリーズの実力は文句なしと言える。PCIe4.0×4接続に対応するNVMe M.2 SSDの最速クラスと並ぶパフォーマンスで、容量1TB 1万2500円前後、2TB 2万2000円前後と、新製品としては価格面もまずまずだろう。

　ただ、WD_BLACK SN770 NVMe SSDは製品入れ替えの特価なのか、1TB 9800円前後、2TB 19000円前後と良い感じの価格が出ている。さらに、WD_BLACK SN850X NVMe SSDも、PCIe5.0×4対応の後継が控えているのか、1TB 1万2000円前後、2TB 2万800円前後と魅力ある価格帯になっている（いずれの価格も2月下旬調べ）。

　今買うなら、WD_BLACK SN850X NVMe SSDが魅力的に感じるが、次世代の定番NVMe M.2 SSD入りが確実な実力を示したWD_BLACK SN7100 NVMe SSDを選んで、最新、次世代パーツを詰め込んだ自作PCに仕上げるのも良いだろう。