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買いやすい価格と有線仕様に込められた意味は

手に不自由がある人でもマウス操作が可能に。「JINS ASSIST」の重量はなんと4g!

2025年03月18日 12時00分更新

メガネに装着できるコントローラー「JINS ASSIST(ジンズ アシスト)」

 ジンズは2月26日、手を使わずに頭の小さな動きでデジタルデバイスを操作できるメガネ装着型コントローラー「JINS ASSIST(ジンズ アシスト)」を発表した。

障害のある人の声を反映したデバイス
デジタルの力で不自由を取り除く

 JINSは2015年にもメガネ型のウェアラブルデバイス「JINS MEME(ジンズ ミーム)」を発表している(現在は終売)が、以降も独自のセンサー技術を活用した研究開発を進めてきた。

 開発の過程で、障害のある人々から「JINS MEMEを使ってマウス操作ができないか」といった要望が寄せられたことが、JINS ASSISTの開発の後押しとなったという。

デジタル化が進むと同時に、デジタルデバイドという社会課題も生まれた

 デジタル化が加速する現代社会ではデジタルデバイスの利用は当たり前になっている。しかし、一方ではITを利用できる人とできない人との間に生じる「デジタルデバイド」という社会課題も生まれている。JINS ASSISTは、これまで上肢に障害があり、デジタルデバイスの操作に不自由を感じていた人々に、頭部の動きという新たな操作の方法を提供する製品だ。

快適な装着感を実現するため、あえての有線
ソフトウェア開発を内製し、手に取りやすい価格を実現

 「JINS ASSIST」は、手持ちのメガネに装着し、USB Type-C端子を介してPCに接続することで、マウスカーソルの操作を可能にする。有線接続のため、充電の必要がなく、長時間使用してもバッテリー切れの心配はない。

 本体重量はおよそ4g、ケーブルを含んでも13gと非常に軽い設計も特徴。「メガネ型のデバイスにバッテリーを搭載し、長時間の駆動を実現しようと思うと、重くなってしまうという問題があります。『(試作時の無線の案では)そんなに充電しないと使えないの?』といった声も多くいただいたため、有線接続にすることで、バッテリー切れの心配なく、長時間の安定した使用を可能にしています」(プロダクトマネージャー 菰田泰生氏)

上から見たところ。テンプルに挟んで装着する

 内部構造としては、ジャイロセンサーと6軸加速度センサーを搭載。頭部は大きく動かす必要はなく、小さな動きで直感的に操作できる設計に仕上げた。接続するだけでも通常のマウスのように使用できるが、専用のソフトウェアを併用することで、カーソルの割り当てなどを変更し、より快適に使用することが可能だ。

 また、誰にでも手の取りやすい価格を実現するため、開発にあたっては、ソフトウェアを100%内製で作成したという。価格は1万5000円で、JINSオンラインショップと、デジタル障害者手帳「ミライロID」内のオンラインストア「ミライロストア」を通じて2月26日より販売中だ。

 対応OSはWindows 10以降(x64/ARM64)、macOS 13以降(Apple silicon/intel)

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