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リアルタイムLUTにハイブリッドズームも搭載です

8K動画撮影に1億7700万画素写真に毎秒40コマ連写も=先端技術全部入りのフラッグシップカメラ「LUMIX S1RⅡ」発表

2025年02月26日 10時10分更新

文● みやのプロ(@E_Minazou) 撮影●岡田清孝 編集● ASCII



 パナソニックは2月26日、フルサイズミラーレスカメラ「LUMIX Sシリーズ」のフラッグシップモデル「S1RⅡ」を発表した。

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

 新開発4430万画素の位相差AF対応イメージセンサーを搭載し認識AFが向上、LUMIX初の8K動画撮影ができる。

 予想価格はボディーのみ47万5000円、「LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.」とのレンズキットが59万4000円で、3月下旬発売予定だ。

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

キットレンズの24-105F4を装着

新開発の4430万画素裏面照射型CMOSイメージセンサー搭載
手持ちハイレゾモードで1億7700万画素
連写性能は毎秒40コマと大幅に向上
 

 先代の「S1R」はLUMIX初のLマウントカメラで、当時は約50万円、現在は生産終了している。

 S1Rの撮像素子は4730万画素だったが、今回のS1RⅡでは4430万画素と、若干画素数は下がったが、CMOSから裏面照射CMOSとなったことで、1ピクセルの面積は向上。自然で高精細な描写、豊かな色彩表現、広いダイナミックレンジ(14ストップV-Log/V-Gamut)、低ノイズの高感度撮影が可能となっている。

 また、撮像素子を微移動して複数枚の写真を撮影・合成する「ハイレゾモード」撮影では手持も可能で、4倍の1憶7700万画素の写真が撮れる。RAW/JPEGで記録可能で、RAW現像にも対応する。

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

左が旧S1Rで右が新S1RⅡ。小型軽量化され「S5Ⅱ」に近いサイズ感

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

左が旧S1Rで右が新S1RⅡ。背面のボタン配置はほぼ同じだ。

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

上が旧S1Rで下が新S1RⅡ。ディスプレーがなくなり、連写ダイヤルが新設され、S5Ⅱと同じデザインになった

☆連写:毎秒40コマが可能に

 連写速度は電子シャッターでAFS/AFCともに40fpsが、ポストビューブラックアウトなしで可能。さかのぼって保存できる「プリ連写」は最高で1.5秒前まで可能だ。S1Rでは最高9fpsだったので大幅な向上だ。

 新規に設定された、メカシャッターによる「H+(ハイスピードプラス)」では、AFCで10fps、14bitの画質優先で9fpsでの連写が可能だ。

☆AF:自動認識では個人指定も可能

 AF性能も向上し、「人物」、「動物」、「車」、「バイク/自転車」、「列車」、「飛行機」で自動検出と自動追尾が可能。「瞳・顔・体」を選択していれば個人認識で人物を特定しての追従が可能だ。

☆手ブレ補正:動画ではアクティブI.S.+電子も可能

 手ブレ補正も強化され、5軸8段のボディ内手振れ補正と5軸7段のDual I.S.2が可能。動画では、加えて手ブレ補正ブースト、アクティブI.S.、電子手振れ補正が可能となっている。また、広角撮影時に目立ちやすい周辺歪みを補正する「クロップレスモード」も搭載する。

☆動画:最高8.1K30Pが可能に

 動画撮影機能も最強化され、LUMIXでは初の8K30P動画撮影が可能。8.1K 17:9で8128×4288ドット、16:9で7680×4320ドットで記録できる。S5Ⅱと同様に、冷却ファンを内蔵し、ペンタ部から放熱する。

 HDMI経由で外部での8K動画記録も可能。また、シネマ用途に適したフルサイズとAPS-Cによる豊富な記録フォーマットを選択可能、6.4K30p10bitでのオープンゲート記録ができ、撮影後の切り出しも容易だ。

 ProRes RAW HQでのカメラ内記録が可能(CFexpress)で、外部SSDでの記録もできる。Log撮影は14ストップのV-Log/V-Gamutで広いダイナミックレンジを確保し、HDRビデオ製作ができる。

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

ペンタ部に冷却ファンを内蔵し、吸排気が行われ、長時間録画を可能としている。

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

☆ハイブリットズームにリアルタイムLUT

 シームレスに望遠側を拡張できるクロップズーム、ハイブリットズームが4.2倍まで設定可能で、静止画、動画で利用できる。ズームリングを回せば、光学性能の4.2倍まで寄れるのは、非常に便利である。

 フォトスタイルは、マルチカラー7種、モノクローム5種、Video Use7種を搭載。オリジナルではリアルタイムLUTを搭載し、カメラ内で39種類を保存でき、重ね掛けも可能。スマホアプリのLumixLabで、LUT作成やクリエイターのLUTのダウンロード、S1RⅡへの転送ができる。

☆基本スペック

 ボディサイズはS5Ⅱに近いコンパクトサイズで、134.3×102.3×91.8mmと、S1Rの148.9×110.0×96.7mmより小型化、重量も1016gから795gへと、221g軽くなっている。マグネシウム合金フレームで、防塵防滴で-10℃から40℃に対応する。

 記録スロットは1がCFecpressまたはSSD、スロット2がSDカード。

 EVFは576万ドットのOLEDで、コントラスト比は1万:1。背面液晶は3インチ184万画素で、チルトに加え、フリーアングルでの利用が可能。フレーム表示やフォルスカラー表示が可能となっている。

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

インターフェースはマイク、ヘッドフォン、USB Type-CにHDMIとS5Ⅱと同じだが、位置はUSBとHDMIが入れ替わっている

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

メディアはSD+CFexpress

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

背面液晶はチルト&フリーアングル

 レンズ交換時のセンサーへのホコリ付着を防止する機能として、電源OFF時のシャッター閉を指定できるようになった。

 バッテリーグリップも新しくなり「DMW-BG2」で。シャッターボタンやジョイスティックも装備。バッテリーのホットスワップや、カメラとグリップ両方から、周辺機器への給電が可能となっている。

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

電源OFFにシャッターが閉じるのはとても安心だ

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

同時発売のバッテリーグリップ「DMW―BG2」は3万8000円

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

バッテリーグリップ装着時

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

縦位置でも同じ操作ができるよう、背面までボタン類が配置されている。

☆「Capture One」対応+新アプリ「LUMIX Flow」

 LUMIXとしては初めて「Capture One」に対応し、PCでのテザー撮影が可能。S1RⅡ購入者はCapture Oneの3カ月無料トライアルができる。

 また、新アプリ「LUMIX Flow」では、動画の制作フローをサポート。撮影のための絵コンテ補助、カット管理に加え、撮影データのフォルダ振り分けができる。さらに、「Frame.io Camera to Cloud」に対応し、クラウド経由での共同作業が可能だ。

☆発売記念キャンペーンも

 3月27日から、5月11日までにS1RⅡを購入すると、バッテリーパックDMW-BLK22と・バッテリーチャージャーDMW-BTC15がもれなくもらえるキャンペーンも開始となる予定だ。

パナソニックが「LUMIX S1RⅡ」発表

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