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ビジネスチャットのやり取りが多すぎて仕事を辞めた人が作った、「即レスすべきか判定してくれるAI」

2025年02月23日 12時00分更新

その即レス、本当に必要ですか

 ビジネスにおけるチャットツールでは、迅速な対応、すなわち「即レス」が求められるシーンも多いでしょう。しかし、ひっきりなしにメッセージが届くとなると、自分の作業に集中できない場面もあるかもしれません。

 令和5年度のICTスタートアップリーグに採択されているZenmetryのCEOである長友好江氏も、そんな経験があったのだとか。

 長友氏はコロナ禍の在宅勤務と在宅育児を両立させなければいけない状況の中、ひっきりなしに届くメッセージへの対応に追われ、業務が追い付かなくなり、退職を決意されたそうです。

 この経験もあって生まれたのが、チャット最適化ツール「Zenmetry」。シンプルにいえば、AIがメッセージから「即レス」したほうがいいものを選んでくれるというもの。通知を切るのではなく、内容を選別した上で減らせるというわけです。

チャット最適化ツール「Zenmetry」について読む

テキストでのコミュニケーションは
「どれに返事をするか」が重要になる

 そもそも、ビジネスチャットというのは仕事の効率化を目的として生まれたものであるはず。ただ、それによるコミュニケーションが増えてきた結果、かえって手間が増えているという状況もあるでしょう。

 我々の日常会話を考えてみましょう。細かく説明すべきものもあれば、軽い相槌でいいもの、頷くだけでいいものもあるはず。そうすれば、相手が「自分の話を聞いた」こともわかる。

 しかし、ビジネスチャットでは表情や仕草が見えないですし、重要な話ならば「相手はこの話を聞いてくれているのだろうか?」と不安になることもあるかもしれません。一方で、わざわざ返事するまでもないメッセージもある。

 テキストでコミュニケーションするなら、すべてに対して細かくやり取りするのではなく、「どれに返事をするか/しないか」が重要になってきます。その選別をAIがやってくれることで、時間の短縮になるだけでなく、業務への集中力も削がれにくくなるでしょう。

 「即レス」すべきかどうかをAIが判断してくれる時代が、すぐそこまで来ているのかもしれません。

ICTスタートアップリーグとは?

 「ICTスタートアップリーグ」は総務省とスタートアップに知見のある有識者、企業、団体などの民間が一体となり、ICT(情報通信技術)分野におけるスタートアップの起業と成長に必要な「支援」と「競争の場」を提供するプログラムです。
https://ict.startupleague.go.jp/

 令和7年度のICTスタートアップリーグ公募も開始されています。詳細はこちらをご覧ください

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