第74回
エヌシキの「テスキーシリーズ」使ってみた
金属板がシャクシャク切れる!金切りバサミ「テスキー」の切り心地がたまらん ✄
2025年02月10日 17時00分更新
●刃の形状が異なる「テスキーS」と、倍力の「テスキーU」
直線だけでなく、円形などの切り抜きまで対応できるというのが「テスキーS」(実売価格 4100円)。パッと見テスキーCとの違いがわからないほど似ていますが、実は、刃の形状が違います。
テスキーCの刃は幅があるのに対し、テスキーSの刃は細く、刃先側にしかありません。これは、上刃も下刃も同じです。
テスキーSをよく見ると、刃のない部分がさらにえぐれています。これも並べてみると一目瞭然。
このえぐれは、切った板の逃げ場所。テスキーCでは逃げる場所がなく、真っ直ぐにしか切れませんが、テスキーSでは逃げる場所があるため、刃を回せる……つまり、円形などの切り抜きがしやすいわけです。
といっても、切った板が歪みやすいということさえ気にしなければ、テスキーCでも曲線で切れますけどね。より切りやすいのが、テスキーSだと考えるとよさそうです。
「テスキーU」(実売価格 6898円)は、倍力タイプ。てこの原理で刃を動かすので、軽い力で厚めの板も切れるというのがメリットです。刃の形状は、幅が広くてえぐれがないもの。つまり、テスキーCと同じく直線切り用です。
なお、重量はテスキーCの約350gに対し、テスキーSは約320gとやや軽め。テスキーUは約500gと、ダントツで重たいです。
ただし、切断能力はテスキーUが文句なしのトップ。ステンレス板の場合、テスキーCだと0.4mm厚までですが、テスキーUは0.8mm厚まで切断できます。なお、テスキーSは0.3mm厚までで、テスキーCより若干劣ります。
●安物と比べてみると切り心地がまったく違う
他のものも使ってみたいと思い、倍力機構のある激安金切り鋏を購入(約1400円)。こちらで0.3mm厚のステンレス板や0.2mm厚のブリキ板を切ってみたところ、ゴリゴリといった感触でした。
なんだこれと思って刃をよく見ると、粗く研がれているため凸凹が多く、その部分が擦れてゴリゴリという感触になっているようでした。また、刃の角度が直角に近いこともあってか、倍力機構があるのに、切るのに結構力がいります。
これに対してテスキーシリーズで切った感触は、金属が軽く触れるような感じ。擬音で表現するなら、シャクシャク切れるといった感じでしょうか。イメージとしては、文房具のハサミでアルミホイルを切っているような感触です。
また、抵抗をあまり感じず切れるため、正直、倍力の激安品よりテスキーCやテスキーSの方が軽く切れると感じるほどでした。なるほど、激安品には理由があるんだな、と。ちょっとした工作で金属薄板を加工したい場合でも、激安品ではなく、ちゃんとした金切り鋏を用意したいですね。
なお、テスキーシリーズは金属薄板だけでなく、段ボールや樹脂板、ベニヤ板も切れるので、意外と出番が多そう。工作以外にも、大きなゴミの細断などで役立ってくれそうです。
●お気に入りポイント●
・硬いステンレス板も簡単に切れる
・丸く切るならテスキーS
・テスキーUは重いけど、切る力は軽くてすむ
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