リタイア済みのためか、仕事や買い物関連は少ない
70代以上のWeb検索事情 「昼間に自宅で」「世の中や身近な出来事」に興味関心
2025年02月04日 09時30分更新
70代は昼間に自宅で検索
シニア世代の検索行動は、現役世代や若者世代などとどう違うのだろうか。ランクエストの「70代以上の情報収集と検索行動」(2025年1月)を見てみよう。
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1日のうち最も検索をする時間帯について聞いたところ、最多は「午前(8時~11時)」(32%)、次いで「午後(14時~16時)」(28%)、「夜間(20時~23時)」(13.3%)、「早朝(5時~7時)」(9.3%)などだった。
70代の場合、有職者の割合は多くないため、現役世代や若者世代とは時間の使い方が異なっている。現役世代や若者世代は、一般的に朝や夕方の通勤退勤時、ランチタイム、なかでも帰宅後就寝までの時間帯の利用が多くなる。
一方70代は、朝食や家事を済ませて落ち着いた午前中、または昼食後のゆとりがある午後早い時間などに検索をする傾向にあるのだ。
また、検索する場所について聞いたところ、「自宅」が97.3%と圧倒的多数に。自宅でじっくり調べ物をするスタイルが一般的なのだ。現役世代や若者世代は、外出先や移動中などでも検索することが多く、ここでも違いが目立つ。
世の中や身近な出来事に興味関心が高い
どのような情報を検索するか聞いたところ、「ニュース・トレンド情報」(54%)、「生活関連の情報」(46%)、「趣味・娯楽」(38%)など、世の中の出来事や身近な出来事に興味関心が高いよう。
一方、現役や若者世代では多いだろう「買い物関連の情報」(16.7%)や「仕事関連の情報」(10%)などは少なめだった。70代は、ネットよりもリアル店舗での買い物が多く、仕事もすでにリタイアされている方が多そうだ。
70代などのシニア層は、インターネットで活発な時間帯が現役世代とは異なるようだ。シニア向けには、わかりやすく生活に寄り添った情報を発信していくことが求められるだろう。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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