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バカ売れ中のCPUのココがすごい!「AMD Ryzen & ASUSの X870マザーボードで未来を自作る!」イベントレポート

2024年12月07日 10時00分更新

人気すぎて買えない「Ryzen 7 9800X3D」
高性能のヒミツを紹介

 ひとつめのセッションは、ASUS・市川彰吾氏とAMD・佐藤美明氏によるトークショー「最新注目パーツを学ぼう!」。前半はAMD佐藤氏が最新テクノロジーを紹介し、後半はASUS市川氏がASUS製マザーボードをていねいに紹介した。

 AMD佐藤氏が力説したのは、最新CPU「Ryzen 7 9800X3D」の性能。佐藤氏は「第2世代3D V-Cacheを搭載し、先代のCPUから大幅にパワーアップ。さらにライバル製品に対して優位になった」と語った。

佐藤氏による3D V-Casheの解説

 会場のスクリーンには、3D V-Casheテクノロジーの構造が映し出された。第2世代3D V-Cacheは、メモリーの層の上にCPUコアの層がレイアウトしてある。この構造により、CPUとヒートスプレッダが密着し、熱を逃がしやすくなった。その結果、クロックを上げやすくなっている。

3D V-Casheテクノロジ、先代との比較図

 佐藤氏は「レイアウトをただひっくり返したように見えるが、簡単に作れるものではない。AMDはサーバーやハイパフォーマンスコンピューターを開発してきた技術の蓄積があるから可能になった」と語る。

 その一例として、サーバー向けAPU「Instinct MI300A」が紹介された。佐藤氏は「CPUコアとメモリーを積層する3D V-Casheテクノロジーの3Dチップレット構造は、MI300の開発から下ろしてきた技術」と紹介。当然、こちらは業務用なのでRyzenよりも高度な技術で作られている。スライドで紹介された製品の参考価格は、なんと7000万円とのこと!

Instinct MI300Aが8基も搭載されているこちらの製品は、なんと7000万円!

 3D V-Casheテクノロジーの解説の後は、この技術をもとに開発されたCPU「Ryzen 7 9800X3D」と「Ryzen 7 7800X3D」とのパフォーマンス比較。ゲームによっては微増のタイトルもあるが、最大で26%ものパフォーマンスが向上したという。

7800X3Dから26%向上したタイトルは「Hogwarts Legacy」。反対に「Cyberpunk 2077」は1%しか向上しなかった

 佐藤氏は最後に、「おかげさまで4桁単位ほど用意した在庫が一瞬で売れてしまいました。いま調整中なので、うまくいけば来月中には出荷できるかもしれない」とコメント。いま市場で品薄で欲しくても買えない状態が続いているが、近い将来に解決するかも。期待したい。

AMDは「Ryzen 7 9800X3D」をすべて出荷済みとのこと。狙っている人は再出荷予定の1ヵ月後を待とう!

いまイチバン狙い目のCPUは「Ryzen 7 9700X」
その理由をAMD佐藤氏が解説

 AMD佐藤氏はトークショーの最後に、「いま、Ryzen 7 9700Xの人気がじわじわ上がってきていて、かなり売れています」と現状を報告。その理由は以下のように分析している。

・値段が落ち着いてきた
・省電力で高パフォーマンス
・用途を選ばないオールマイティーな性能

 「Ryzen 7 9700X」は価格と性能のバランスがいいCPUのため、ゲーマーのみならずクリエイターにも好まれているそうだ。「Ryzen 7 9800X3D」は高価だし、そもそも市場に出回っていない……。そこまで性能を求めていない人は「Ryzen 7 9700X」で組むのもアリかも!!

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