セール期間中に焦りは禁物!
今年もブラックフライデーの季節になりました。年に一度の大安売りイベントとして日本でもすっかりお馴染みになったようです。2024年は11月29日と少々遅めなこともあり、各店舗は11月上旬から段階的にセールを始めています。
ブラックフライデーを日本に広めたAmazonはすでに先行セールで大盛り上がり。そのほかイオンは11月22日から12月1日まで、日本トイザらスは3週前の11月8日からスタートするなど大手各社もそれぞれ趣向を凝らしたお買い得イベントを開催中です。
「いつ売り切れるかわからないから、今のうちに買わないと!」「高額商品は値引き額が大きいこのタイミングでしか買えない!」なんて慌てている人たちも多いようですが、その焦りがとんでもないトラブルを招くかもしれません。なぜなら、悪意ある人たちはまさに私たちの焦りを狙って詐欺の罠を仕掛けてくるからです。
ECサイトだけじゃない! 宅配業者や金融機関を騙るニセモノも
実際、大きなセール期間中は詐欺メールなどが増加する傾向にあります。
たとえばフィッシング対策協議会によると、ブラックフライデーに次ぐ大セールと言えるAmazonプライム感謝祭が開催された今年10月のフィッシング報告件数は過去最多の18万1443件にのぼりました。そのうちAmazonを騙ったものは報告数全体の約26.8%を占めています。つまり、報告があったものだけでも、5万件近くがAmazonを騙る詐欺だったのです。
そしてこの10月はAmazonのほか、ヤマト運輸やJCBを騙る詐欺も1万件以上報告されました。ECサイトだけでなく、配送や支払いに関する企業の名前も悪用されているのです。ブラックフライデーの期間中は、この事実を忘れてはいけません。
その安売り情報、本物ですか?
悪意ある人たちの罠は購入前と後、どちらにも仕掛けられています。
まず購入前はセール品の情報収集に力を入れるかと思いますが、その際にアッと驚くような安売り情報を目にしても衝動的に動いてはいけません。SNSの書き込みや動画共有サイトの概要/コメント欄で見掛けた場合は特に注意が必要です。
その書き込みが詐欺師の手によるものだった場合、情報に添えられているURLのリンク先は本物のECサイトではなく、本物をコピーした偽Webサイトです。
お買い得品を購入できたという喜びで、なぜか支払いページであらためてアカウント情報やクレジットカード情報を求められることに疑問を持たず入力してしまうと、あなたの大切な個人情報がそのまま詐欺師に盗まれてしまいます。
各サービスは乗っ取られてしまい、金銭被害も被る可能性が高いでしょう。師走を迎える時期にクレカが使えなくなる……考えたくもありませんね。
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