紫外線、人体に必要だが肌には悪影響
歳を重ねても肌がきれいな人に共通しているのは「紫外線対策を欠かさずに続けていた」ことであるようです。
肌がきれい(と言われる、色むらやトラブルが少ない状態)かどうかは「生まれつき、皮膚が外的要因に対して影響を受けにくい」という遺伝的な要素と「日常的なケア」の両方が関わっていて、日常的なケアの中でも特に有効なのが「紫外線対策」である……とする方が正確かもしれません。
太陽光に含まれる不可視光線のひとつである紫外線は、人体にとってビタミンDの生成に不可欠ですが、肌にとっては以下のような悪い影響を持っています。
1.肌の弾力性にかかわるコラーゲンやエラスチンを分解する酵素を活性化させる
2.活性酸素を発生させ、細胞やDNAにダメージを与え、細胞の機能を低下させる
3.メラノサイトを刺激し、メラニンの生成を促進する
端的にいうと、紫外線はシワやたるみ、外部刺激に対する過敏性、シミ、色素沈着などを引き起こすということですね。
紫外線の種類、UVBとUVAについて
外出時の日焼けを抑制してくれるのが日焼け止め。
でも日焼け止めって、SPF/PAとか、50とか20とか……なんだか選び方がよくわかりませんよね。実はこれ、一度覚えてしまえばカンタンです。
前提知識として紫外線は、表皮付近で吸収されるUVB。真皮まで届くUVAに分類できます。
赤くなったり、時間を置いて黒くなったりする、いわゆる「日焼け」を引き起こすのがUVBで、長期的に肌の弾力を失わせて、たるみやシワにつながるのがUVAです。
正しい日焼け止めの選び方と、スペックの見方
ここからは日焼け止めの選び方を紹介。日焼け止めのパッケージに書かれているSPF(Sun Protection Factor)とPA(Protection Grade of UVA)は、双方、日焼け止めの効果の高さを表す指標で、SPFがUVBに対する防御性能、PAがUVAに対する防御性能を示しています。
SPFは数字との組み合わせで使用され、後ろの数字は「UVBによって皮膚が赤くなるまでの時間を何倍延長できるか」を示しています。例えば「SPF20」なら「何も塗っていない状態と比較して、皮膚が赤くなるまでの時間が公称20倍長い」ということです。
一方のPAは「+」の多さで効果の強さを示します。PA+(UVA防止効果がある)、PA++(UVA防止効果がかなりある)、PA+++(UVA防止効果が非常にある)、PA++++(UVA防止効果が極めて高い)の4段階です。
「SPF10 PA++」なら「皮膚が赤くなるまでの時間を10倍延長でき、UVA防止効果がある」という意味になります。「SPF50 PA++++」なら、「皮膚が赤くなるまでの時間を50倍延長でき、UVA防止効果が極めて強い」ですね。
日焼け止めのスペックの見方 | |||
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SPF | UVBに対する防御性を示し、SPF10〜50の数値で表記 数字が大きくなるほど、肌が赤くなるまでの時間を延長できる 例:SPF20→肌が赤くなるまでの時間を20倍延長できる |
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PA | UVAに対する防御性を示し、PA+〜PA++++の4段階で表記 +の数が多いほど、UVA防止効果が高くなる PA+(U防止効果がある)PA++(防止効果がかなりある) PA+++(防止効果が非常にある)PA++++(防止効果が極めて高い) |
日頃からPCやスマホのスペックを眺めているアスキー読者の方にとっては、要素が2つなので覚えやすいはず。
最後に補足ですが、スペック高いほど効果が強いなら、いつも最高スペック(SPF50 PA++++)を塗っておけば良いんじゃないの? と思うじゃないですか。ところが、そうも言い切れないんですよね。
なぜかというと、効果が高い製品はそれだけ多くの紫外線吸収剤や紫外線散乱剤を含んでいるということになりますので、皮膚にダメージを与えたり、長期的にはアレルギー反応を起こしやすくしたりするという面もあるとされています。
ですので、普段は弱〜中くらいの効果のものを使って、レジャーやスポーツなど、長時間、強い日差しを浴びることが想定される際は、効果の強いものを使うのが適切だとされています。
ちなみに、Amazonブラックフライデーは12月6日いっぱいまで続いています。特に欲しいものがない場合でも、日焼け止めなど必ず消費する日用品をおトクに買っておくのにもおすすめです。
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