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キヤノンの「SELPHY QX20」

写真は「紙で残す」からエモい、スマホ全盛のいまだから推したい製品!

2024年11月27日 19時00分更新

競合製品と比べてどう?

 「ミニフォトプリンター」には、QX20のような昇華型熱転写のほかに、ZINK用紙を使うものと、インスタント写真フィルムを使うものがあります。ZINKではキヤノンも「Inspic」というインスタントカメラとプリンターを出しています。ただし、用紙内に封入されている発色剤を熱を加えて発色させるものなので、鮮かさは昇華型熱転写に劣リマス。

 インスタント写真用のフィルムを使うミニフォトプリンターは、富士フイルムが発売しています。こちらはインスタントカメラで使う「Instaxフィルム」を使い、写真を「露光」して、用紙内で「現像・定着」して像を定着する方式です。

 用紙サイズによって3種類があり、62×46mmの「Instax mini Link3」、62mm角正方形の「Instax Square Link」、99×62mmの「Instax Link Wide」。miniはちょうどQX20のカードサイズ、SquareはQX20のスクエアとほぼ同寸です。

 ただし、Instaxは写真現像処理剤が用紙に封入されているので、切り貼りは不可で、厚みもあり、ステッカーにできません。また、発色まで時間がかかり、その間の温度や刺激で色味が変わることがあります。

 昇華型熱転写のQX20は安定した発色で印刷できるうえ、切り貼り自由なのが利点です。つまり、画質が良く、安定しており、さまざまな応用ができる点が他社のフォトプリンターにない特徴となっています。

 価格面でもメリットがあります。

 量販店などで購入する場合、本体価格は実質1万円を切る程度。キヤノンのオンラインショップでも本体にカード用紙20+60枚、スクエア20枚分が付いて2万7220円のセットがあり、用紙代合計が7520円なので、こちらも本体が2万円切りで手に入る計算となります。

 ちなみに、ZINK式ミニフォトプリンターのInspic PV-223は約1万7000円で、ランニングコストはカードサイズ1枚が55円。QX20の70円より安いが、スクエアフォーマットにはプリントできず、クオリティはQX20のほうが明らかに高いです。

 富士フイルムのInstaxではカード型Mini Link3は約1万6000円、スクエア型のSquare Linkは1万8700円とQX20より安いが、フィルム代は各々78円と99円と少しお高めで、世界的なチェキブームでフィルムが購入しにくい状態となります。また、サイズごとにプリンターが別なので、QX20のように、カードとスクエア両方をプリントすることはできません。

 QX20のランニングコストは前述のとおり、カードで70円、スクエアで90円。以上から考えると、写真好きなみなさんや、プリクラ&デコ好きにとっては、お求めやすい価格と言えそうです。

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