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Core Ultra 200搭載でAIという武器を得た2-in-1ノートPC「Summit 13 AI+ Evo A2VM」

AI PCでどれを買うか迷っている人におすすめ、ペンもタブレット機能も使える最新ノートパソコン

2024年11月23日 11時00分更新

文● 石川ひさよし 編集●三宅/ASCII
提供: エムエスアイコンピュータージャパン

「Summit」シリーズはMSIの2-in-1ノートPC。フリップスタイルで、ビジネス&ライトクリエイター向けの製品としてラインナップされている。今回はその最新モデル。インテル Core Ultra 7 プロセッサー 258Vを搭載してAI性能を得た「Summit 13 AI+ Evo A2VM」を紹介しよう。

Summit 13 AI+ Evo A2VM 実売価格は27万5000円前後

Core Ultra 7 258Vを搭載する「Copilot+ PC」

 Summit 13 AI+ Evo A2VMはCopilot+ PC。Copilot+ PCはMicrosoftがAI時代のノートPC向けにブランディングしたもので、Microsoftの要件としては毎秒40兆回(40TOPS)超の高速演算処理性能を持つ「NPU」(AI専用のプロセッサー)を搭載するSoC、16GB以上のメモリ、256GB以上のSSD(ないしはUFS)、Windows 11といったものがある。まあ、NPUを搭載するCPU自体が最近登場したものであるし、40TOPS以上のAI性能となると最新世代に限られる。その上、256GB以上のSSDというのはよいとして、16GB以上のメモリも要求されているので必然的にハイスペックノートPCと言える。また、これに加えてMicrosoftでは1日使えるバッテリー駆動というのも挙げている。総合すると、従来のノートPCを大きくアップグレードした次世代ノートPCと言える。

ビジネス&ライトクリエイター向けに位置付けされている

 Summit 13 AI+ Evo A2VMは、40TOPS以上のNPUを搭載するCPU、その中でもCore Ultra 7 258Vを採用している。Core Ultra 200Vシリーズのグレードは執筆時点で「5」「7」「9」の3グレードがあり「7」は中間、というより従来のCore iシリーズと同様でアッパーミドル〜ハイエンドのイメージでよい。NPUは「Intel AI Boost」で47TOPSの性能とされる。また、GPUの「Intel Arc Graphics 140V」も67TOPSの性能を有し、NPU、GPU、CPUを含めたシステムトータルでは115TOPSとされている。

 Copilot+ PC自体が登場しはじめということでどのような性能計測をするのがよいか手探りのところもあるが、とりあえずUL ProcyonのAI関連ベンチマークのスコアをひと通り計測しておいた。

UL Procyon AI Image Generation Benchmark
Stable Diffusion 1.5(FP16) OpenVINO 297 ONNX 2223
Stable Diffusion 1.5(INT8) CPU 293 NPU 2815
Stable Diffusion XL(FP16) OpenVINO 318 ONNX N/A

UL Procyon AI Computer Vision Benchmark
Microsoft ML
CPU float32 57 float16 29 integer 102
GPU float32 232 float16 405 integer 59

OpenVINO
CPU float32 65 float16 65 integer 204
GPU float32 284 float16 848 integer 1256
NPU float16 922 integer 1701

 Copilot+ PCのAI機能としては、Windows 11 24H2が目玉とされる。画像生成AIのコクリエーター、リアルタイムで字幕生成を行なうライブキャプション、背景ボカシなどビデオ通話の品質を向上させるWindowsスタジオエフェクト、そしてリコール機能などがある。

 これらの中でも特にコクリエーターはSummit 13 AI+ Evo A2VMと親和性が高いだろう。2-in-1のSummit 13 AI+ Evo A2VMはタブレット形状にもなり、付属の「MSI Pen 2」によるペン入力に対応しているからだ。たとえばプレゼンテーションでイラストが欲しいが時間が迫っているような時、コクリエーターで簡単なラフを描きつつAIがそれを完成させてくれるといったシーンがイメージできる。

画面をフリップしてタブレット形状にしたところ

 なお、「MSI Pen 2」はアクティブスタイラス用にMicrosoftが策定しているプロトコルの最新版「MPP2.6」に対応している。触覚フィードバックを備えるとともにグラファイト製のペン先(チップ)を採用することで、鉛筆に近いリアルな書き心地を得られる。紙と鉛筆に対してペン入力は何か違うと違和感を覚える方もこれまで多かったが、MPP2.6対応のMSI Pen 2はこうした違和感を抑える。

グラファイトチップを採用(POMチップも付属)、MPP2.6対応、Type-C充電対応のMSI Pen 2

ペンはSummit 13 AI+ Evo A2VMの左側面に装着できる(マグネット式)

クリックアクションも好みに変えられる

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